出版社内容情報
近代日本における天皇は善悪を包含し、偶然性をも司る存在であった。近代天皇と競馬ファンの関係を「ギャンブルを振興するミカド」「帝国の賭博者」という独自の視座で捉え直し、近代日本の歴史的・思想的特質を解き明かす。
【目次】
はしがき
凡例
図版出典一覧
第1章 序論――問題意識と研究意義
第1節 研究についての問題意識
1.1 研究背景
1.1.1 ディープインパクト号の出現と凱旋門賞
1.1.2 天皇とギャンブル
1.2 研究目的
第2節 先行研究
2.1 競馬に関する研究
2.2 近現代天皇像形成に関する研究
2.3 近代スポーツに関する研究
第3節 分析の枠組み
第4節 本書の構成
第2章 競馬の歴史――1860年以前
第1節 本章(本書)の目的
第2節 人と馬の営み
2.1 動物の進化(ヒト科とウマ科)
2.2 馬への眼差し
第3節 競馬とは何か
3.1 「古式競馬」と「近代競馬」
3.2 ヨーロッパの古式競馬
3.2.1 競馬の始まりとギリシア競馬
3.2.2 ローマ帝国の競馬
3.2.3 古式競馬の終わり
3.3 古式競馬のまとめ
第4節 スポーツ概念と近代競馬の誕生――王侯貴族・ジェントルマン・クラブ
4.1 近代スポーツの誕生と競馬
4.2 「ジェントルマン」とは何か
4.3 英国社会と近代競馬
第5節 近代競馬のまとめ
第3章 本邦における競馬の受容――1900年まで
第1節 日本の古式競馬
第2節 明治天皇と競馬
2.1 日本近代競馬の幕開け――幕末から明治期の競馬
2.2 政治外交と競馬――「社交」から「軍事」へ
2.3 明治天皇と近代競馬
2.3.1 明治天皇の競馬行幸
2.3.2 明治天皇と根岸競馬
第3節 明治新政府・居留外国人・民衆(多様な近代競馬認識)
3.1 競馬推進者と主催官庁(それぞれの思惑、名馬イメージの違い:農耕馬以外)
3.1.1 内務省の場合
3.1.2 陸軍省の場合
3.1.3 宮内省の場合
3.2 居留外国人から見た日本近代競馬創成期
3.2.1 ジェントルマンたちの課題
内容説明
本書は、毒薬である。近代日本の「パンドラの箱」を開けて、悲しみを直視する物語である。近代日本が歩んだ無謀な「賭け」に説明を与えるべき思想があった―。
目次
第1章 序論―問題意識と研究意義
第2章 競馬の歴史―1860年以前
第3章 本邦における競馬の受容―1900年まで
第4章 「帝室御賞典」と「帝国の賭博者」
第5章 皇室と近代スポーツ―1920、30年代
第6章 大日本帝国の大衆競馬―1936~45年
著者等紹介
高橋一友[タカハシカズトモ]
1981年埼玉県生まれ。法政大学法学部政治学科卒業後、京都大学大学院人間・環境学研究科や東京大学大学院総合文化研究科・教養学部後期課程で研究生として古式競馬と近代競馬を学ぶ。2014年、日本中央競馬会(JRA)の組織研究で法政大学大学院公共政策研究科修士課程修了。2025年、論文「近現代日本における天皇と競馬」で京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、歴史哲学・文明学者として独立研究者。東京都品川区生涯学習講座(競馬史講座)登録講師。元京都市立芸術大学非常勤講師。専門は日本の思想、スポーツ、文化・メディア、人工知能(AI)、デジタルゲーム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



