出版社内容情報
中国の社区網格化管理制度は、地域住民の多様なニーズ、特に既存制度では対応が難しい隙間ニーズに応える重要な役割を担ってきた。本書はその実践者である網格長の活動を分析し、支援実態を明らかにする。日本の福祉支援にも示唆を与え、地域づくりの可能性を広げる一冊。
目次
序章 地域生活課題の顕著化と社区小地域を基盤とした支援
第1章 社区地域住民に密着したコミュニティ政策の変遷
第2章 社区小地域を基盤とした生活支援の仕組みと担い手の機能―網格化管理の仕組みと網格長の機能
第3章 小地域における支援の担い手の活動実態―中国の長春市B区の網格長のインタビュー調査をもとに
第4章 小地域担い手の活動の実態に影響を与える要因―質問紙調査をもとに
第5章 網格長の実践における管理と支援の捉え方―長春市B区の網格長のインタビュー調査をもとに
第6章 日中の地域福祉支援体制及び地域福祉担い手の機能の比較
終章 まとめと展望―中国都市部の社区小地域における住民に密着した支援体制の方向性
著者等紹介
劉鵬瑤[リュウホウヨウ]
1991年、中国吉林省生まれ。2014年、東洋大学大学院福祉社会デザイン学科社会福祉学専攻博士前期課程を修了。2016年に同大学院博士後期課程へ進学し、2022年に博士(社会福祉学)を取得。専門は地域福祉、ソーシャルワークであり、特に地域住民のニーズ把握と支援活動に関する実践的研究を中心としている。また、ICTを活用した福祉支援モデルの構築や、地域社会における相互認識の促進、分身ロボット「OriHime」を活用した支援活動にも関心を寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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