内容説明
世界のポップカルチャーを変えた「kawaii」の謎を解き明かす。一九七〇年代から今日に至るまで、時代や日本内外の場所によって、かわいい/カワイイ/kawaiiと表記を変え、様々な意味合いで使われてきたこの概念を、地域・時代・ジェンダー規範・民族・年齢・次元など、超えることができないと思われてきた既存の枠組みを超えて形成される「超域文化」としてとらえ直す。
目次
第1章 日本における「かわいい」の変遷(二〇世紀末の「かわいい」論―卒業すべき「かわいい」;二〇一〇年前後の「kawaii」をめぐる論考―否定されるべきものから肯定されるものへ ほか)
第2章 フランスにおける「kawaii」に対する若者の言説、および、メディア言説を通して構築された「kawaii」表象の変遷(日本文化に精通していた若者たちの言説によって構築され始めた「kawaii」;フランスの新聞によって世論として扱われる「kawaii」)
第3章 フランスにおける「kawaii」ファッションの構築と伝達(フランスを軸に二〇〇六年頃から展開していく「kawaii」ファッション;「kawaii」ファッションの着用者、実践者の言説 ほか)
第4章 フランスにおける「かわいい」未熟な日本女性像の変遷(小さくてかわいいmousm´e(ムスメ)の誕生
現代フランスにおけるkawaii、sh^ojoの表象 ほか)
第5章 なぜ私たちはかわいくなければならなかったのか(「なぜ私たちはかわいくなければならなかったのか」について考える;超域文化としての現代「日本」文化の形成と伝達―フランスにおけるkawaiiの受容を通して)
著者等紹介
高馬京子[コウマキョウコ]
ファッション業界広報に従事後、パリエスト・クレテイユ大学DEA、大阪大学言語文化研究科修了(言語文化学博士)。リトアニアの大学での研究・教育活動、国際日本文化研究センター外国人研究員を経て、現在、明治大学情報コミュニケーション学部専任教授、国際交流担当副学長。研究分野は超域文化論、ファッション文化論、ジェンダー研究、メディア言説・表象分析、記号論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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