内容説明
「多様な教育機会確保法案」をきっかけに誕生した「多様な教育機会を考える会」(rethinking education研究会)。教育学、社会学、社会政策・社会保障論などの学際的な研究者と、フリースクールや子どもの貧困対策に尽力する実践者・運動家が結集。現場と理論の架け橋を模索した考察の軌跡。
目次
序章 バスに乗る―反復される対立構図を乗り越えるために
第1部 「多様な教育機会」を考える―ジレンマの見方(「多様な教育機会」と教育/福祉―ジレンマのなかで、ジレンマと向き合う実践の論理;「無為の論理」再考;教育における緩さとジレンマの意味論―「社会的に公正な教育」の構想とその実践的課題=可能性)
第2部 「多様な教育機会」をつくる―ジレンマのなかの実践(インクルーシブな高等学校づくりにおける実践の端緒―アイデア会議、オンザフライミーティングなどにおける水平型コミュニケーションの可能性について;地方の高校生と都市部の大学生をつなぐ場と機会の創出―バーチャル空間を活用した公設型学習塾の実践の現在地;「居られる」と「学びに向き合う」の狭間で―学習支援・不登校支援・夜間中学の実践から;中学校にサードプレイスを―中学校内居場所の実践;不登校支援の考え方―子どもを中心に考える)
第3部 「多様な教育機会」をふり返る―ジレンマの軌跡(教育機会確保法理解のためのガイド;「多様な教育機会を考える会」の歩みをふり返る―座談会:阪南大学あべのハルカスキャンパス)
著者等紹介
森直人[モリナオト]
筑波大学人文社会系准教授。専門は教育社会学、社会階層論、歴史社会学。東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻博士課程単位取得退学。多様な教育機会を考える会事務局
澤田稔[サワダミノル]
上智大学総合人間科学部教授、同教職・学芸員課程センター長。専門は教育学、カリキュラム・教育方法論。名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程単位取得満期退学。多様な教育機会を考える会事務局
金子良事[カネコリョウジ]
阪南大学経済学部准教授。専門は社会政策、労働史。東京大学大学院経済学研究科企業・市場コース博士課程修了。博士(経済学)。多様な教育機会を考える会事務局、職務分析の可能性を検討する委員会(日本職務分析・評価研究センター)委員長、松原市バリアフリー基本構想策定等協議会会長の他、障害者の更なる雇用促進と職場定着に向けた課題と労働組合の役割に関する調査研究委員会(連合総研)等を歴任、大阪では学習支援や居場所活動にも携わった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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