内容説明
「ジェンダード・イノベーション(GI)」は、男女のステレオタイプに陥ることなく性差を知的創造と技術革新に組み込んでいくことで、新たな開発や発見を実現する。科学分野だけでなく、社会学や当事者研究、デザイン学など学際的なトピックを扱う本邦初のGI入門書。
目次
序論 「ジェンダード・イノベーション(GI)」とは
特別寄稿 ジェンダード・イノベーションの新展開
第1部 ジェンダード・イノベーションへ向けて(「責任」としてのジェンダード・イノベーション―無知学からヤングの責任論へ;イノベーション論としてのGIとその多様性;RRIとジェンダード・イノベーション;生命科学分野におけるジェンダード・イノベーション;EUにおけるジェンダード・イノベーションの展開―性差分析の制度化を目指して)
第2部 ジェンダード・イノベーションをひらく(アレクサと音姫;近代(男性主導)社会の転換点を前に―ジェンダード・イノベーションの可能性
当事者研究と共同創造
自閉症とジェンダーの交差性
ジェンダード・イノベーションを駆動するデザインの力
ファムテックの倫理的課題とジェンダード・ソーシャル・イノベーションの提案)
第3部 ロンダ・シービンガー講演録(科学と技術における女性とジェンダー;自然科学、医学、工学におけるジェンダード・イノベーション;医学、機械学習、ロボット工学におけるジェンダード・イノベーション;ジェンダード・イノベーション―科学技術のさらなる卓越性を求めて;ジェンダード・イノベーションの由来と世界的動向)
著者等紹介
小川眞里子[オガワマリコ]
(公財)東海ジェンダー研究所理事、三重大学名誉教授、博士(学術)。専門は科学史、科学とジェンダー
鶴田想人[ツルタソウト]
大阪大学社会技術共創研究センター特任研究員。専門は科学史・科学論。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。修士(学術)。日本学術振興会特別研究員(DC1)を経て現職。日本大学芸術学部・大正大学非常勤講師
弓削尚子[ユゲナオコ]
早稲田大学法学学術院教授。博士(人文科学)。専門はドイツ史・ジェンダー史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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