内容説明
近代が生み出したもっとも「怪物的な法文書」、待望の邦訳。黒人奴隷を規定・管理するためにつくられた「黒人法典」。何百万もの人々が苦しみ、奪われ、測定不能なほど破壊された奴隷制はどうして続いたのか？白人中心の聖書解釈による正当化、奴隷をモノとして扱う冷徹な法律、自由と平等を謳いながら奴隷制を無視する啓蒙思想家たち…。
目次
第１部 黒人法典 偏見の光のもとで（始まりの呪い；人間？それとも獣？；人間未満の獣 獣化した人間 ほか）
第２部 黒人法典 本文と註釈（カトリシズム 奴隷にとって唯一にして義務である宗教（第一～七条）
同棲、結婚、奴隷に対するその民法上の帰結（第八～一三条）
奴隷の埋葬（第一四条） ほか）
第３部 黒人法典 啓蒙の影のもとで（奴隷たちが発言する ル・モア＝ラック、クゴアーノ；自由の蜃気楼「復帰法」；モンテスキューの飾言 ほか）
著者等紹介
サラ＝モランス，ルイ［サラモランス，ルイ］ ［Ｓａｌａ‐Ｍｏｌｉｎｓ，Ｌｏｕｉｓ］
カタルーニャ出身の哲学者。ローマ、パリ、フライブルクに学び、ウラジーミル・ジャンケレヴィッチの指導下、ラモン・リュイ（ライムンドゥス・ルルス）についての研究で博士号を取得。ジャンケレヴィッチを継いでパリ第１大学、また、トゥールーズ第２大学で教鞭を執った。異端審問史の研究、また、法・法哲学批判の作業を経て、１９８７年の本書刊行後はとりわけ黒人法典と黒人奴隷制の研究に注力し、数々の関連著作を刊行している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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黒人法典・偏見の光のもとで： 人間それとも獣 人間未満の獣ー獣化した人間 神学者たちー白人＝聖書主義と単一起源説、精神の堕落と身体の醜悪 哲学者たちー複数起源説、肌の色、自然奴隷説、白人＝聖書主義 黒人の魂は何色か 彼らを救おう・天国への貿易により 黒人法典 黒人法典 本文と註釈： カトリシズム 奴隷の埋葬 奴隷制の日常ー移動・食事と衣服 逃亡と隠匿の罪 商品としての奴隷 解放と帰結 黒人法典ー啓蒙の影のもと： 奴隷たちが発現 モンテスキューの飾言 ルソー・言い知れぬ奴隷制 ナポレオンからシェルシェールへ2024/08/29
