目次
知的障害のある男性の性に関する権利を剥奪する社会規範との邂逅
第1部 知的障害のある成人男性の「性の自己決定」を周囲がどう支えるか(知的障害のある成人男性の性的欲求と学習会―現状とその意義;知的障害のある成人男性の性的欲求を語ることへの忌避感;知的障害のある成人男性の性を支援するとはどういうことか―結婚支援に関与する女性職員の語りから)
第2部 知的障害のある成人男性の性的欲求が権利として社会から認められるとはどういうことか(知的障害のある成人男性の射精と文化的な規範意識;知的障害のある成人男性の性への女性健常者のフォビア―女性セックスワーカーに内面化された抵抗感から脱規範・越境的連帯へ)
第3部 知的障害のある成人男性の性的欲求をどう捉えるか(商品化された支援関係のもとでの知的障害者の主体性―関係論的主体性概念から連帯的主体性概念へ;ジェンダー秩序における知的障害のある成人男性の性の位置づけ―性的欲求と性的主体の関係をどのように捉えるか)
著者等紹介
石黒慶太[イシグロケイタ]
神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士課程後期課程修了(学術)。現在、福山平成大学福祉健康学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kenitirokikuti
8
図書館にて。新刊の棚から。まぁ、左派の社会福祉士・元地方自治体職員で、神戸大学大学院で博士を取り、広島県の福山平成大学の講師になったばかり、という経歴。本書は博論を書籍化したもの▲社会学にはフランス現代思想が入っているので、それに基づく考察は芯の残った米飯のような味。行政が官僚的になるのは宿命だが、「知恵遅れの勃起ちんちん」という語りづらいものを対象にする困難は理解する▲ただ論の要の部分に坂爪真吾の「ホワイトハンズ」を持ってきているので、そちらを既読であれば読む必要はないかなとも思う2024/08/22
Go Extreme
1
知的障害のある男性の性に関する権利を剝奪する社会規範との邂逅 自己決定を周囲がどう支えるか: 性的欲求と学習会―現状とその意義 性的欲求を語ることへの忌避感 性を支援するとはどういうことか 権利として社会から認められるとはどういうことか: 射精と文化的な規範意識 性への女性健常者のフォビア 性的欲求をどう捉えるか: 商品化された支援関係のもとでの知的障害者の主体性 ジェンダー秩序における知的障害のある成人男性の性の位置づけ―性的欲求と性的主体の関係をどのように捉えるか 性的欲求をめぐる支援が問いかけるもの2024/09/10