内容説明
タイとミャンマーを結ぶ泰緬鉄道。戦時下、日本軍はこの鉄道建設のため捕虜らを動員し数万人の犠牲を出した。現場で何が起こり、その責任はいかに問われたのか。元捕虜・朝鮮人捕虜監視員・鉄道隊員と日豪研究者による視点から相互的な歴史像を映し出す。支配の末端で錯綜した被害と加害を解く歴史実践。
目次
第1部 戦争犯罪と責任(戦争責任を考える―オーストラリア裁判で明らかになったこと;日本は捕虜をどのように管理したのか;動員されたアジア人労働者)
第2部 歴史と回想をとおして戦争を考える(記憶の中の泰緬鉄道;ぞうと人間と;鉄道との接点;囚われの旅;ー九四六年と一九九一年;加害者の一員として―朝鮮人元監視員の報告)
第3部 個人の体験から国民的歴史へ(泰緬鉄道考―一人ひとりの人生から国民的歴史へ;泰緬鉄道の朝鮮人軍属;泰緬鉄道の朝鮮人軍属;チャンギ未決拘留の体験―『私の手記』から;捕虜たちの賠償請求―今後の課題;歴史から何を学ぶのか)
第4部 戦争と責任(「責任」の解明―鉄道隊の視点から;泰緬鉄道で交錯した人生)
著者等紹介
内海愛子[ウツミアイコ]
恵泉女学園大学名誉教授。早稲田大学平和学研究所招聘研究員
マコーマック,ガバン[マコーマック,ガバン] [McCormack,Gavan]
オーストラリア国立大学名誉教授。オーストラリア人文科学アカデミーフェロー、アジア太平洋ジャーナル・ジャパン・フォーカス創刊編集者
ネルソン,ハンク[ネルソン,ハンク] [Nelson,Hank]
オーストラリア国立大学太平洋研究所研究員。第二次大戦に関する本や論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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