内容説明
雑誌、パレード、クラブカルチャー…今につながるシーンを創った人びとの半生。「口述」「解説」の2本柱で日本におけるゲイの運動・経済・文化の来歴を明らかにし、儚い記憶も書き留めるセクシュアリティの文化史・社会史研究者4人が訊いた、先駆者たちのオーラルヒストリー。
目次
第1部 南定四郎さん(南定四郎さん口述;思想/実践の「乗り物」として生きる)
第2部 マーガレット(小倉東)さん(マーガレット(小倉東)さん口述
“ゲイ”を生きる―分裂と統合のその先に)
第3部 ケンタさん(ケンタさん口述;リベレーションからムーブメントへ―札幌の運動と「ゲイコミュニティ」)
著者等紹介
石田仁[イシダヒトシ]
淑徳大学地域創生学部教授。博士(社会学)。1975年愛知県生まれ。研究テーマは性的マイノリティ。博士論文では、戦後日本で「男が好きな男」の言説がどのように「女になりたい男」の言説と分離していったのかの変容を探究した。ゲイの出会いの文化と社会構造の変化に特に関心を持つ
斉藤巧弥[サイトウタクヤ]
札幌国際大学観光学部講師。博士(学術)。1991年北海道札幌市生まれ。1990年代以降の日本におけるゲイ男性の雑誌文化・表現文化、札幌における性的マイノリティの運動について研究をしてきた。主に性的マイノリティについての歴史的なトピックに関心を持っている。現在は性的マイノリティと観光についても歴史的側面・現在的側面から興味を持ち調査をしている。研究の傍らで2018年からは札幌のプライドパレード「さっぽろレインボープライド」に実行委員としても携わってきた。運動について研究をするときには、資料やインタビューから分かることと、自身も一人の実践者として運動内で感じ取る現場感をいかにすり合わせるか、ということをよく考えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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