目次
1 変貌する現代ベルリン
2 環境都市ベルリン
3 生活都市ベルリン
4 「ベルリン名所」とその歩き方
5 ベルリンの歴史、辺境から政治の中枢へ
6 ドイツ帝国、ワイマル共和国からナチス時代のベルリン
7 分割から再統一へ
著者等紹介
浜本隆志[ハマモトタカシ]
1944年香川県生まれ。現在、関西大学名誉教授、ワイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。ドイツ文化論、比較文化論専攻
希代真理子[キタイマリコ]
1973年大阪生まれ、奈良育ち。1995年よりドイツ・ベルリン在住。フンボルト大学でロシア語学科を専攻した後、モスクワの医療クリニックでインターン。その後、ベルリンの映像制作会社に就職し、コーディネーターとして主に日本のテレビ番組の制作にかかわる。2014年よりフリーランスとして活動。メディアプロダクションに従事。2020年にAha!Comicsのメンバーとして、ドイツの現地小学校を対象に算数の学習コミックを制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルーツ・リー
4
最近感想のさぼり癖がついて、しばらく放置してしまう。 内容を忘れかけているが、ベルリンに関しては、ナチスの反省の上に立っているな。と思う。 ドイツの国柄が、伝統を大切にする国であるにも関わらず、脱原発を達成し、大量の移民を受け付けるなど、先進的と言える活動を行えているのは、かつて右の全体主義へと陥った揺り返しと言える。 大抵歴史は揺り返しを繰り返すから、今後右に触れて行く事が予想されるが、ネオナチのような勢力が大きな力を持つ所までは行かないで欲しいと願わざるを得ない。 今のベルリンは、いい街だと思う。2023/04/26
fritzng4
2
あとがきにもあるように「ドイツの中にあってドイツらしくない」特異な街であるベルリンに特化して書かれたこの本、中世の街としての成り立ちからドイツ帝国、ワイマル共和国、ナチス、東西分裂から再統一に至る歴史が丁寧に語られているし、何より2020年代に入ってからの現代ベルリンの変化が現地住まいの希代さんによりリアルに語られているのが面白い。緑の党の躍進が環境都市への舵取りを加速させているのですね。最近できたフンボルト・フォーラムには非常に興味を唆られるし、この本を読んでまたベルリンに行く楽しみが増えた。2023/10/05
takao
1
スタートアップ企業が集まる2024/12/05
土偶
1
ドイツらしくないけども首都ベルリンの環境政策や市民の向き合い方の章は興味深く読んだ。映画「関心領域」で描かれた庭や畑づくりが19世紀からの市民農園としての歴史を持ち、ナチス時代も別の形で継承され現在に至るまで続いていること。あと養蜂との関係も。 これまで読んだエリアスタディーズシリーズとは異なり、研究者と在ベルリンコーディネートに携わる方の2人執筆体制で、幅広い分野を少しずつまとめていく形からは離れたように思える。2024/08/31
ミネチュ
1
特にベルリンに興味があるわけではないんですが、たまたま図書館の新刊本コーナーにあるのが目に入って借りました。 著者は、大学教授(名誉教授)の浜本隆志氏とベルリンに住んでいる一般人(?)の希代真理子氏。 政治的な話や歴史的な話は浜本氏が担当し、現代ベルリンやベルリンの生活に関する話は希代氏が担当しています。 ベルリンやドイツについて無知なのが幸いし(?)、書かれていることの多くが目新しく、興味深く読めました。 2023/05/14