内容説明
歴史的・哲学的洞察を踏まえてイタリアの教育におけるフルインクルージョン体制の到達点を紹介!1970年に障害児のための学校を廃止し、フルインクルーシブ教育へと大きく方向を転換したイタリア。その歴史的文脈を障害者の最初の「足跡」が残されている紀元前から、フランスのイタールやセガン、そして傑出した教育学者マリア・モンテッソーリへと概観する。「フルインクルーシーブ教育」の理念が歴史的にどのように生み出され、教育現場の取り組みに浸透し発展、展開していったのかを体系的に示した一冊。
目次
第1章 教育的な意図の彼岸―遠い過去へのまなざし
第2章 ジャン・マルク・イタール―「独善的な診断」から教育的な関係へ
第3章 エドゥアール・セガンと「白痴」の教育
第4章 フランスからイタリアへ―マリア・モンテッソーリ
第5章 知育と人間形成の教育―長く複雑な文化的・社会的進展
第6章 インクルージョンを実現するための新たな概念・文化モデル
第7章 「ペダゴジア・スペチャーレ」と特別な教育方法論の貢献
第8章 インクルージョンのプロセスに現れる側面―いくらかの自覚と多くの挑戦
著者等紹介
ムーラ,アントネッロ[ムーラ,アントネッロ] [Mura,Antonello]
イタリア国立カリアリ大学教授。専門はペダゴジア・スペチャーレ(特に学校教育および社会における障害者の統合の問題を研究)。イタリア「ペダゴジア・スペチャーレ」学会(SIPeS)会員ほか
大内進[オオウチススム]
星美学園短期大学日伊総合研究所客員研究員。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所名誉所員。1949年生まれ。筑波大学大学院教育研究科修了。東京都教論、筑波大学附属盲学校(現視覚特別支援学校)教諭、国立特別支援教育総合研究所盲教育研究室室長、教育支援部長などを歴任。日本弱視教育研究会会長(2010‐2016)。専門は、視覚障害教育、イタリアのインクルーシブ教育等
大内紀彦[オオウチトシヒコ]
特別支援学校教員。1976年生まれ。イタリア国立ヴェネツィア大学大学院修了。神奈川県特別支援学校教諭。専門は、特別支援教育、日伊文化交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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榊原 香織
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