出版社内容情報
朝鮮植民地化を推進した伊藤博文を殺害した安重根はテロリストなのか、英雄なのか。多文化がともに暮らし、永遠平和を目指したヨーロッパをモデルに、韓国・日本・中国の連携による東アジアの平和を志向し、世紀をこえて生きる続ける安重根の思想と行動とは……。
目次
第1部 安重根・「東洋平和論」研究(安重根の「東洋平和論」―そのめざしたところと、形成された背景について;安重根の東洋平和論形成の背景;安重根「安應七歴史」「東洋平和論」「聴取書」の「発見」と受容―一九六九年~二〇〇五年を中心に)
第2部 安重根の思想と行動(韓国の安重根と日本の知識人たちの平和論比較―千葉十七・幸徳秋水・徳冨蘆花・石川啄木・夏目漱石との関係を中心に;「東洋平和論」で安重根が示そうとした根源的なテーマとは何か;日本の知識人の安重根像―都珍淳説に対する批判的応答 ほか)
第3部 東洋平和に向けて(三・一運動一〇〇周年の歴史的意義;「東洋平和論」を念頭に、戦後の日本と朝鮮半島の関係を考える;安重根「東洋平和論」研究は日韓の「和解」への道を拓く―忘れてはいけない『菅首相談話』 ほか)