イスラエルvs.ユダヤ人―中東版「アパルトヘイト」とハイテク軍事産業

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  • サイズ 46判/ページ数 400p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750352992
  • NDC分類 302.285
  • Cコード C0036

出版社内容情報

イスラエルがパレスチナ自治区を占領してから半世紀が経過した。そのかんに、グローバリゼーションは世界各地でナショナリズムと外国人排斥を引き起こし、イスラエルで合流した。ユダヤ人ジャーナリストである著者は、人種差別、軍事産業の台頭、宗教分裂、右傾化など、イスラエル社会の日常から法制度までを横断し、今後の中東の国際関係を見通す。

内容説明

イスラエル社会がパレスチナ自治区を占領してから半世紀が経過した。その間に、グローバリゼーションは世界各地でナショナリズムと外国人排斥を引き起こし、イスラエルで合流した。数々の賞を受賞した元『ルモンド』のジャーナリストが、イスラエル社会の日常から政治制度までを横断し、米仏を含めた中東の国際関係を見通す、警鐘の書!

目次

恐怖を植えつける―軍事支配
プールの飛び込み台から小便する―イスラエルの変貌
血筋がものを言う―ユダヤ人国民国家
白人の国―純血主義の台頭
イスラエルの新たな武器―サイバー・セキュリティ
公安国家―権威主義的な民主主義
絶滅危惧種―イスラエル法制度の危機
ヒトラーはユダヤ人を根絶したかったのではない―ネタニヤフの歴史捏造、反ユダヤ主義者たちとの親交
黙ってはいられない―反旗を翻すアメリカのユダヤ人
今のはオフレコだよ―臆病なフランスのユダヤ人
イスラエルにはもううんざり―ユダヤ教は分裂するのか
鍵を握るアメリカの外交政策―トランプ後の中東情勢
結論 イスラエル vs.ユダヤ人

著者等紹介

シペル,シルヴァン[シペル,シルヴァン] [Cypel,Sylvain]
パリを拠点とするフリーのジャーナリスト。フランスの新聞『ルモンド』の国際報道部の副部長を経て副編集長を歴任。2007年から2013年にかけて同紙のニューヨーク特派員を務めた。エルサレム大学で国際関係の学位を取得するなど、イスラエルには12年間滞在したことがある

林昌宏[ハヤシマサヒロ]
1965年名古屋市生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

原玉幸子

28
ニュースで見るイスラエルによるガザ地区の攻撃はやり過ぎだと思う嫌悪感がありますが、関係者へのインタヴューを含め近15年?のユダヤ人の行っていることを集めた本書は、更に吐き気を催す感じのするルポです。「BDS(ボイコット、投資撤収、制裁)運動」やユダヤ人の分断状況等は知るべき用語や流れですが、本としての娯楽値はゼロで、嫌悪感の積み重なりに辟易として確り読めませんでした。「70年近くに亘りパレスチナ人はイスラエルによって虐げられて来た。今すぐイスラエルは攻撃を止めろ」と言ったグテーレス国連事務総長は正しい。2024/01/07

BLACK無糖好き

20
イスラエルのパレスチナ人に対するアパルトヘイト政策を批判するイスラエル国内の団体の活動や、アメリカやフランスのユダヤ人団体のイスラエルに対する向き合い方を細かく解説している。強権化が進むイスラエルの統治に危機感を感じるユダヤ人がかなりいることがわかる。面白いのは反ユダヤ主義を掲げる他国の極右勢力とイスラエル右派の結びつきが散見される点、イスラム嫌悪で繋がっているようだ。ドイツで「AfDを応援するユダヤ人」という組織が結成され、イスラエルでこの組織を支援する者もいる。ユダヤ人の振れ幅の激しさに目眩がする。2022/12/02

なかりょう

12
まさに現在勃発している情勢を予見した一冊、多面的で非常に示唆に富んだ内容でした。著者自身がユダヤ系フランス人であり勇気ある内部告発の書と読み取る事ができます。 イスラエル=ユダヤ人という視座に一石を投じており、偏狭なナショナリズムと人種差別主義に堕してしまった国家のあり様が厳しく指弾されていました。各々のスタンスはどうであれ、進歩的で民主的なイスラエルという認識は少し見直した方が良さそうです。 我々日本人も、国家や民族といった問題に対して、自省的で冷静な見方を忘れてはならないと思いました。2023/11/03

MioCastello

9
ディアスボラ(イスラエル以外に住むユダヤ人)によるシオニズム国家イスラエルを批判する著書。この本を読めばユダヤ人≠イスラエルである事がよく理解できる。そして何故ユダヤ系グローバル企業に敵視されるトランプがイスラエルに接近したのか?ユダヤ系のゼレンスキーが国を束ねるウクライナをプーチンがネオナチ国家として糾弾するのかまでが理解できる。 フランス系ユダヤ人ジャーナリストが上梓した著書故に変なフィルターもなく信憑性が高い。ユダヤ人の性質や本音を学ぶにはうってつけだ。2022/04/30

Ujiro21

8
イスラエルのイノベーションがポジティブに語られる事が気になり、2020年代の実情に興味あり読む。高橋和夫氏の解説で、客観的事実が述べて理解し易い。イスラエルにおけるユダヤ人、アラブ人、他国のユダヤ人らの人口割合と領地。本章、パレスチナへの不当な人権侵害と兵役により狂わせる思考。無節操なIT諜報活動にハイテク兵器による統治。SNS普及以前から、アパルトヘイトとして許容されなくなったこと。ユダヤ国家自体が時代遅れとまで認識されていること。米国アジアシフトから中東産油国との繋がりに至る。。国のかたちをふと考えた2023/08/04

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