内容説明
第二次世界大戦が終結した1945年、社会主義政権下のソビエトで生まれたタタール人少女の手記。少数民族への偏見、地方と中央の格差といった旧ソ連における社会主義の理想と現実を、人間の誠実さや広大な自然への描写とともに綴った生活史。
目次
第1話 祖父の軽四輪馬車と祖母の山羊たち
第2話 党の兵士
第3話 タシケントの田園暮らし
第4話 出戻りのステルリタマク、失った家
著者等紹介
アレットクーロヴァ,ザイトゥナ[アレットクーロヴァ,ザイトゥナ] [Aletkulova,Zaituna]
1945年、イシムバイに生まれる。幼少期をバシキーリヤのマカロフスキー地方にあるペトロフスコエ村で過ごす。古参のボルシェヴィキで、3つの戦争すなわち第一次世界大戦、内戦、大祖国戦争(第二次世界大戦)の参戦者であった祖父の家庭で養育される。中等医学専門学校を終え、地区総合診療所の看護師として働いた後、合成ゴム工場(ステルリタマク市)の実験室助手となり、同時にウファ石油工科大学の夜間部で学ぶ。1972年、モスクワに移り、そこで石油工学の学位を受ける(グープキン記念石油工科大学)、その後、専門にかかわる仕事を続ける。ペレストロイカの後の時期には、ロシア兵士の母親委員会の活動に参加する。1998年、夫と息子とともにドイツに移住する。フランクフルト(アム・マイン)在住
広瀬信雄[ヒロセノブオ]
2019年より山梨大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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