内容説明
当時の記録や関係者へのインタビューとともに、戦後イタリアの出版および学術・文化の頂点をなすエイナウディ出版社に集う、作家や思想家の交流を描く。もうひとつのイタリア精神文化史。
目次
ホテル・ローマ
自動車と工場―ムッソリーニの台頭
エイナウディ出版社―出発
ラ・モーレ・アントネッリアーナ―ビアンカマーノ通り
「僕はごくありふれた学生にすぎません」―チェーザレ・パヴェーゼ
「月に千リラ」―もしくは流刑
戦争の終結―成熟こそがすべて
パヴェーゼの死後―プリマドンナ・ジュリオ
「私の仕事は書くこと、それはよくわかっている」―ナタリア・ギンツブルク
他者たちの本―イタロ・カルヴィーノ
著者等紹介
アルバート,マイケ[アルバート,マイケ] [Albath,Maike]
1966年、ブラウンシュヴァイクに生まれる。1998年、イタリア詩人アンドレア・ツァンツォットの研究で博士の学位取得。1993年よりジャーナリストとして活動し、新チューリヒ新聞、フランクフルト展望、南ドイツ新聞等、ドイツ語圏を代表するクオリティ紙誌に寄稿。2002年、アルフレート・ケル賞受賞。2015年よりライプツィヒ書籍見本市審査員を務める。現在、ベルリン在住
佐藤茂樹[サトウシゲキ]
慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現職:関東学院大学国際文化学部比較文化学科教授。専門は、ドイツ文化史および比較文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぞしま
12
こういうイタリアの抵抗史のど真ん中みたいな本がドイツ人によって書かれているのが、とても良いな、と思う。 パヴェーゼの日記と恋愛模様や、ナタリアとカルヴィーノのやりとりを読むことが出来てファンとしては嬉しい限り。ありがとうございました。 2021/07/27
PETE
3
北イタリアのレジスタンス精神から出発したエイナウディ社が、戦後イタリアの文学のみならず学問・思想の出版文化の中心を担った経緯を、パヴェーゼ、ナタリア・ギンツブルグ、カルヴィーノといった中心的執筆者兼査読者の役割や文学的活動との関わりにスポットライトを当てながら解説した本。 須賀敦子がコルシア書店の活動にかかわる前のイタリア文学を牽引していた人々の話だが、エイナウディの女性嫌い?女性蔑視?の所為か、モランテの話が出てこないのが不思議。 2021/06/10
Go Extreme
2
ホテル・ローマ 自動車と工場―ムッソリーニの台頭 エイナウディ出版社―出発 ラ・モーレ・アントネッリアーナ―ビアンカマーノ通り 「僕はごくありふれた学生にすぎません」―チェーザレ・パヴェーゼ 「月に千リラ」―もしくは流刑 戦争の終結―成熟こそがすべて パヴェーゼの死後―プリマドンナ・ジュリオ 「私の仕事は書くこと、それはよくわかっている」―ナタリア・ギンツブルク 他者たちの本―イタロ・カルヴィーノ 2021/04/19
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- 浅井了意集 叢書江戸文庫