内容説明
本書は単なる女性に関する地図帳ではない。女性の経験を真剣に語るというレンズを通した、フェミニズムによる世界の再地図化である。
目次
世界の女性たち
女は女の場所に置いておく
出産にまつわる権利
身体のポリティクス
健康・衛生
仕事
教育とつながり
財産と貧困
権力
著者等紹介
中澤高志[ナカザワタカシ]
明治大学経営学部教授。専門は経済地理学、都市社会地理学
大城直樹[オオシロナオキ]
明治大学文学部教授。専門は文化地理学、地理思想史
荒又美陽[アラマタミヨウ]
明治大学文学部教授。専門は人文地理学
中川秀一[ナカガワシュウイチ]
明治大学商学部教授。専門は経済地理学、農村地理学
三浦尚子[ミウラナオコ]
立教大学非常勤講師。専門は社会地理学、精神保健福祉(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
43
女性にとって、先進国は存在しないーどんなに有識者が反論しようとも、それが真実であることを私たち女性は知っています。女性は美しさを鑑賞されるべきであり、雄弁であることは求められてきませんでした。データの収集・分析すらこれからです。連休中、義母が手に取り、女性器切除を初めて知った、と仰天。欧米中心で紹介されているとはいえ日本は非常に影が薄く、声をあげ続けることの重要性を感じました。2023/05/06
katoyann
27
ジェンダー統計に基づき、女性の置かれた状況について国際比較をした地理学の研究書。貧困、格差、性暴力、教育など、あらゆる差別の傾向を地図化して示している。あらゆる社会で男女間の経済ギャップが存在していることが一つ大きな課題である。日本に関して驚いたのは、家庭内性暴力(レイプ)を受けたという女性の割合が14%であり、世界的に見ても突出して高い数値であるということだ。それからポルノサイトの検索カテゴリー第一位は日本人だという。性被害が起こりやすく、経済格差も大きいのが世界的に見た日本のありようなのだ。2022/09/16
はるき
23
衝撃の事実。世界中でまだまだこんなにも虐げられる人がいるなんて…。公立学校の図書館に常備してほしい。2021/02/16
宇宙猫
15
★★★ だいたい思ってた通り。宗教の影響力が大きいところが女性の抑圧も大きいのかな。アメリカでは婚姻の年齢制限がなくて、10歳で結婚している子供もいるというのには驚く。宗教の力が大きい国だからか。2023/03/30
はぎはぎ
7
データを駆使してビジュアル的に分かりやすく、女性に関する情報をまとめている。もともとはパラパラとめくって終わるつもりだったのだが、実は文章の量も多く、情報量としてはかなり充実している。本の形でももちろん有用だと思うが、オンラインでデータをまとめて利用できるといいのになあ、と感じた。2022/11/25
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- 和書
- 千葉の小天狗 双葉文庫