目次
第1章 研究のあらまし
第2章 ブユに出会うまで
第3章 初めての新種ブユの発見と記載―南西諸島と九州の調査から
第4章 ヨナクニウォレスブユの仲間を求めて―フィリピンと台湾の調査から
第5章 媒介ブユ対策を通じたオンコセルカ症制圧の試み―中米グアテマラの流行地へ
第6章 オンコセルカ媒介ブユ種の調査―南米の流行地へ
第7章 人獣共通オンコセルカ症の研究―一枚の病理標本から新興感染症の解明へ
第8章 熱帯アジアのブユを探る
第9章 南太平洋のブユを探る
第10章 ブユの戸籍をつくる
著者等紹介
高岡宏行[タカオヒロユキ]
大分大学名誉教授、日本衛生動物学会名誉会員、日本熱帯医学会功労会員、医学博士。大分県由布市に妻と二人暮らし。1945年熊本県菊池市生まれ。濟々黌高校卒業。九州大学理学部生物学科卒業。同大学大学院理学研究科生物学専攻中退。鹿児島大学医学部医動物学講座助手、講師。大分医科大学医学部(後に大分大学と合併)助教授、教授。マレーシア国立マラヤ大学理学部生物科学研究所教授、同大学熱帯感染症研究教育センターリサーチフェロー。第38回日本衛生動物学会賞(1995年)、第2回宮崎一郎研究奨励賞(1996年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
33
オンコセルカ症(河川盲目症)をもたらす糸状虫を媒介するブユ。蚊との違いは、ブユがギザギザした口で噛むのに対して向こうはストロー状の口でチューチューする。今後も防除の研究が進むことを祈ります。2021/06/20
山口透析鉄
21
これも市の図書館本です。著者の名前が新聞記事に出ていたので、本を読んでみました。 昆虫でもブユを専門とする研究職ですので、グアテマラ・ベネズエラ・エクアドルや東南アジア諸国(フィリピン・インドネシア・タイ・マレーシア・ベトナム)での新種の探索等が詳しく書かれています。半世紀かけての研究にも頭が下がります。 オンコセルカ症という厄介な感染症に関する研究も興味深いものがありました。他は大丈夫でも著者だけ感染したらしく、帰国してから猛烈なかゆみに襲われたそうです。イベルメクチンをば独から入手したそうです。↓↓↓2024/10/25