目次
第1章 植民統治初期の香港
第2章 国家と社会
第3章 植民地主義とナショナリズム
第4章 戦間期
第5章 戦争と革命
第6章 新しい香港
第7章 香港人になる
第8章 一九九七年へのカウントダウン
エピローグ 一九九七年を超えて
著者等紹介
キャロル,ジョン・M.[キャロル,ジョンM.] [Carroll,John M.]
Jonh Mark Carroll。香港大学文学部歴史学科教授。専門は香港史、イギリス帝国史、博物館史。幼少期から高校卒業まで香港で育つ。ハーバード大学にてPh.D取得。セントルイス大学准教授などを経て現職
倉田明子[クラタアキコ]
東京外国語大学総合国際学研究院准教授。専門は中国・香港近代史。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)
倉田徹[クラタトオル]
立教大学法学部教授。専門は香港政治。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
11
▼アヘン戦争後の清から英国への香港島の割譲から、1997年の中国への返還までの香港通史。訳者あとがきで、2020年の民主化デモに言及されている。▼著者は香港育ちのアメリカ人。中国、英国のどちらにも寄らない態度が一貫している。▼英国統治を美化する声もあるが、代議制の導入をずっと拒否してきたのは英国側だ。それが返還が近づくと態度は激変、急に民主化を進めた香港政庁…。英国の狡さを感じた。▼英国香港政庁、英国政府、中国政府の政策に翻弄されてきたのは香港の一般市民だ。通史を読んで、泣けてくる場面が多数あった。 2023/05/13
穀雨
5
なんと本邦初という香港の通史。イギリス、中国、香港市民のどの視点から描くかによって内容が左右されるため、そもそもテーマとして難しいということがあるらしいが、アメリカ人歴史学者の手による本書は比較的客観的な叙述に成功していると思う。植民地香港成立直後の太平天国の乱から文化大革命まで、間歇的に押し寄せる中国大陸からの移民難民が香港の活力と繁栄の源となってきた半面、過密化や治安の問題から、次第に彼らが厄介払いされるようになった過程がよくわかる。2024/07/13
takao
2
ふむ2020/10/02
茶
1
香港大学史学系のジョン・M・キャロル教授による”A Concise History of Hong Kong”の邦訳。中国・イギリス・香港という3つの異なる視角から香港について客観的に記述されており、安定した都市というイメージとは真逆の激動の歴史を知ることが出来る。倉田教授による訳者あとがきでは、中聯辦傘下にある中華書局から出版された本書の中国語版『香港簡史』が中国政府に都合の悪い記述を削除したものであったことにも触れられている。2020/09/20
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