目次
第1部 重慶時代(帰国前夜;解放 ほか)
第2部 帰国、そして激動の歳月(祖国への道;故国で始まった生活 ほか)
第3部 言論界時代(朝鮮日報;再び言論界に ほか)
第4部 事業・社会活動時代―一九六五年~現在(事業家の道;独裁時代 ほか)
感想・レビュー
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BLACK無糖好き
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この回顧録の著者、金滋東は大韓民国臨時政府が活動する上海で、独立運動家の父・金毅漢と母・鄭靖和(『長江日記』の著者)との間に生まれた。臨時政府に纏わる少年時代のエピソードと、解放後の祖国での主にジャーナリストとしての活動の様子が綴られる。◇韓国国内では1948年の建国節と、1919年の臨時政府設立を建国とみなす論争がある。本書は後者の立場。朝鮮戦争中、著者の父親は北へ拉致され戻らなかったが、本書も『長江日記』も、悲しみは表現するものの北への怨みの表現は全くなし。民族統一への思いが根底にあるのだろうか。2020/08/15