内容説明
本書は、日本の現在の公衆衛生上の課題の大きさと、それに対応するための、既存の公衆衛生施策の有効性を評価することを目指している。多くの点で、日本国民は他のOECD諸国の人々と比較して、驚くほど健康で、リスクのある健康行動割合が比較的低く、平均寿命が最も長く、そして包括的な疾患の一次および二次予防プログラムがある。しかしながら、人口の急速な高齢化は、高齢者に対する健康で病気のない生活習慣を支援する必要が、かつてないほど大きくなっていることを意味する。この白書は、特に一次予防と二次予防について、日本が選択した優先的介入に焦点を当て、これらを全国レベルで実施するために一歩踏み出すことを推奨する。これを実行するためには、全ての公衆衛生施策について、統合された施政、データ主導の政策、そして良好な市民参加の全てが、鍵となる。
目次
評価と提言(日本の公衆衛生システム;一次予防と健康日本21 ほか)
第1章 日本の公衆衛生システム(日本の公衆衛生像;組織構造 ほか)
第2章 一次予防と健康日本21(日本は、喫煙、過体重、アルコール摂取など、公衆衛生上の様々な課題に直面している;健康日本21は、国、地域、職場、学校を拠点とする、健康増進介入の枠組みを提供する ほか)
第3章 日本の健康診断(日本では、法的にいくつかの健康診断が必要である;がん検診を含む、他の健康診断の提供も推奨される ほか)
第4章 公衆衛生上の緊急事態に対する日本の備え(日本のリスク特性と公衆衛生への影響;公共政策に反映されているように、日本は公衆衛生上の緊急事態への備えを優先事項としている ほか)
著者等紹介
村澤秀樹[ムラサワヒデキ]
立命館大学生命科学部助教。新潟県長岡市出身。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程、筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)。元厚生労働事務官(健康局がん対策・健康増進課健康指導係長等を歴任)、元人事院国内研究員。専門は医療経済学、公衆衛生学、保健医療政策学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hurosinki