内容説明
学校にカフェが増えれば、学校を居場所にできる子どもや大人が増えて、地域がもっと豊かに変わるのではないか。生徒の微弱なSOSをキャッチする寄り添い型の支援の日常から学校との連携・運営の仕方まで、カフェのはじめ方とその意義をやさしく解説する。
目次
プロローグ 校内居場所カフェって何だろう?
第1章 私たち地域の校内居場所カフェ
第2章 校内居場所カフェのつくり方
第3章 居場所カフェの可能性と続け方
第4章 座談会・居場所カフェはなぜ必要か?
エピローグ 学校に居場所カフェをつくろう!―どんどんつまらなくなっている日本の学校と若者支援のイノベーション
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
44
学校にカフェがあれば、学校を居場所にできる子どもや大人が増えて、地域がもっと豊かに変わるのではないか――。<「居場所カフェ」とは、学校内の空き教室、オープンスペース、図書館などで、ドリンクやお菓子などを無料で生徒たちに提供しながら、居場所づくりをふまえた交流相談・支援を行うもの。/当初、クッキーやパイなどのお菓子を出していました。そのうちに、ミニカップラーメンや、カップ味噌汁、カップスープなども提供>。生徒のSOSサインをキャッチする寄り添い型の支援。運営の仕方など、カフェの始め方と意義をやさしく解説。⇒2021/07/27
たまきら
39
居場所がない…自分たちが高校生だった時もそう感じた時があった気がする。部活の合間とか、友人がいないお昼とか…。色々な人たちがさりげなく声をかけてくれたし、無事乗り切れたけど、あやうい時期だったと思う。素晴らしい活動をされている人たちがいるんだなあ。2022/04/14
ゆう。
32
高校のなかに居場所カフェをつくることで、生きづらさを感じている高校生に支援していく取り組みの紹介と意義が述べられている。子どもたちにとって、さまざまな居場所があっていい。心を和ませることのできる場が少なすぎるからこそ、居場所には大きな意義がある。それを学校カフェとして取り組んでいるのはおもしろいと思った。2019/11/30
崩紫サロメ
12
何らかの困難(貧困や虐待など)を抱える生徒のために学校内に「居場所カフェ」を設置しているNPOの取り組み。こども食堂というのは、意外に貧困層の子は利用していない(しにくい)という。しかし、家庭でも学校でもない「サードプレイス」は人にとって必要なものである。だから、学校の中にカフェを作ってしまおうという取り組みは面白い。特に、情報リテラシー教育を行う場である図書館をカフェとし、「教えないリテラシー教育」の場を作っていくという取り組みは非常に興味深かった。2019/11/05
paseri
9
学校は何をする場所なのか。時代とともに求められる役割が変化し、それに合わせて変革が必要になっているんだなと思いました。「学校内にカフェ」という発想が新鮮ですよね。生徒と先生だけではなく、第三者の大人が入ることで、学校内に新たな空気を取り入れる。それによって出来ることが増え、様々な相乗効果が生まれます。自分の時にもそのような居場所があったら。たらればの話ですが、何かが変わっていたかもしれませんね。2021/09/24