内容説明
本報告書は、各国が自国の人々のスキルに投資することでグローバルバリューチェーンを社会的にも経済的にも最大限に活用できることを明らかにしている。そのためには「政府全体」のアプローチを採用することが不可欠である。各国は、教育、雇用保護法制、移民政策といった、スキルに関連する一連の政策を、貿易、イノベーション政策と結びつけて開発する必要がある。本報告書は、OECD国際成人力調査(PIAAC)による「成人スキル調査」、そしてOECD付加価値貿易データベースに基づく新たな分析を収録し、また各国が先端技術産業に特化するために何を必要としているかを考察している。
目次
第1章 グローバルバリューチェーンの便益を獲得するスキル:本書の概要(グローバルバリューチェーンは各国に機会と課題を投げかける;グローバルバリューチェーンの発展は不確実である ほか)
第2章 スキルとグローバルバリューチェーン:利害は何か?(各国のグローバルバリューチェーンへの関わり:事実と傾向;グローバルバリューチェーン、生産性、雇用、不平等 ほか)
第3章 グローバルな優位性を獲得するためには、どのようなスキルが必要か?(経済行動におけるスキル;多様なスキルの必要性 ほか)
第4章 スキル政策はどのようにしてグローバルバリューチェーンを形成しているのか?(グローバルバリューチェーンへの参加と特化のためのスキル開発;スキルプールの最大限の活用とスキル要件の変化の予想 ほか)
著者等紹介
菅原良[スガワラリョウ]
東北大学大学院教育情報学教育部博士後期課程修了。博士(教育情報学)。明星大学附属教育研究機関明星教育センター特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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