内容説明
「あたりまえ」って何だ?スルーしたくない若者にとっての「行動するための知性」とは。法政大学社会学部の人気講座、再び書籍に。
目次
1 他人ゴトから自分ゴトへ(最低賃金を一五〇〇円に!―AEQUITASがはじめた新しい「声のあげ方」;「権利主体」までの長い道のり―社会を変えるための実践に参加する前提条件;一揆を通して社会運動を考える)
2 仲間を広げる、社会を動かす(社会を変えるためにソーシャルメディアを使う;そろそろ政治の話もしよう―地方議員と地方議会を知ろう)
3 社会問題に巻き込まれていく時(保育園民営化問題に直面して;教員の不当解雇と裁判闘争―身近な人の異議申し立てを支える)
4 世界とつながる(グローバル市民社会と私たち;人類史の流れを変える―グローバル・ベーシック・インカムと歴史的不正義)
5 社会を変えるには(座談会 ポスト・トゥルース時代の議論づくり)
著者等紹介
田中優子[タナカユウコ]
1952年神奈川県横浜市生まれ。1980年法政大学大学院博士課程(日本文学専攻)修了。法政大学社会学部教授(近世文学)。2012年より社会学部長。2014年4月から法政大学総長。『江戸百夢』(朝日新聞社、ちくま文庫、2010年)で芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー学芸賞受賞。2005年紫綬褒章受章。著書に、『江戸の想像力』(ちくま学芸文庫、1992年、芸術選奨文部大臣新人賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
81
著者の田中優子は江戸の社会学の研究者。2014年から法政大学総長を務める。先日松岡正剛との対談本を読み興味を持ちました。この書では「社会を変える実践論」という講義を7年間行い、大学の社会学部と連携し、社会運動で社会を変えるためにどう考えどう行動するかメッセージを発信している。専門性から全ての問題を網羅してはいないが、島本美保子氏の保育園問題は、基本的姿勢が実践されていて御苦労も滲み出ていて印象に残った。社会を変えるのは人々の意識だと思います。「人間は、半分以上ファンタジーの世界で生きている。」ものだから。2020/11/08