出版社内容情報
グローバル化が進む中で我々の食と農をめぐる問題は大きな転換期を迎えている。環境破壊を引き起こさない持続可能な開発を目指すには、どのようなアプローチが必要なのか。歴史的な展開から視野に入れるべき分野まで、開発の基本となる枠組みを概説する入門書。
「グローバル時代の食と農」シリーズの刊行にあたって
日本の読者へのメッセージ
謝辞
序文
第1章 暮らしに注目すること:アプローチの展開を振り返る
暮らしに注目する考え方
持続可能な農村の暮らし
キーワード
核心の問題
第2章 暮らし、貧困、ウェルビーイング
暮らし方が生み出すもの:概念上の基礎
暮らし方が生み出す成果を測る
不平等の評価
多次元的な計測基準と指数
誰に関する指標が重要なのか?
貧困の動態と暮らしぶりの変化
権利、エンパワメント、不平等
結論
第3章 暮らし(生計)の分析枠組みとその先にあるもの
人びとの暮らしの背景(context)と戦略
暮らしを営むための資産、資源、資本
暮らしの変化
政治と権力
枠組みの構成要素は何か?
結論
第4章 アクセスとコントロール:制度、組織、政策のプロセス
制度と組織
アクセスと排除とを理解すること
制度、慣習、行為主体
相違、認識、意思表示と発言権
政策のプロセス
ブラックボックスの中身を明らかにする
第5章 人びとの暮らし、環境、持続可能性
人間と環境:動的な関係
資源の不足:マルサスを越えて
平衡状態にない生態系
適応の仕方としての持続可能性
生計と生活様式
持続可能性のポリティカル・エコロジー
持続可能性の再構築:政治と交渉
第6章 人びとの暮らしと政治経済学
多様なものの統一性
階級、人びとの暮らし、農業の動態
国家、市場、市民
結論
第7章 的確な問いを立てる:拡張された暮らし分析のアプローチ
政治経済学と農村の暮らしの分析:6つの事例
明らかになったテーマ
結論
第8章 暮らしの分析のための方法
方法の組み合わせ:分野の縦割りを越えて
人びとの暮らしの評価を実際に利用するうえでのアプローチ
人びとの暮らしの政治経済学的分析に向けて
先入見を問い質す
結論
第9章 「政治」を中心に据え直す:暮らしの観点に対する新たな挑戦129
利害関心の政治学
個々人をめぐる政治学
知識をめぐる政治学
エコロジーをめぐる政治学
新たな暮らしの政治学
訳者解説
参考文献
ICAS日本語シリーズ監修チーム[アイキャスニホンゴシリーズカンシュウチーム]
監修
イアン・スクーンズ[イアン スクーンズ]
著・文・その他
西川 芳昭[ニシカワ ヨシアキ]
監修/編集
西川 小百合[ニシカワ サユリ]
翻訳
目次
第1章 暮らしに注目すること:アプローチの展開を振り返る
第2章 暮らし、貧困、ウェルビーイング
第3章 暮らし(生計)の分析枠組みとその先にあるもの
第4章 アクセスとコントロール:制度、組織、政策のプロセス
第5章 人びとの暮らし、環境、持続可能性
第6章 人びとの暮らしと政治経済学
第7章 的確な問いを立てる:拡張された暮らし分析のアプローチ
第8章 暮らしの分析のための方法
第9章 「政治」を中心に据え直す:暮らしの観点に対する新たな挑戦
著者等紹介
スクーンズ,イアン[スクーンズ,イアン] [Scoones,Ian]
サセックス大学の英国経済社会研究会議、持続可能性を実現する社会・技術・環境的道筋研究センター(ESRC STEPS(Social,Technological and Environmental Pathways to Sustainability)Centre)の共同センター長。農業生態学を学んだ後、その研究内容を自然および社会科学の学際分野にひろげ、科学と技術、地元の知識、人びとの暮らし方の視点から、国際的な農業・環境・開発課題の政治と政策決定・実施過程の研究を、ジンバブエを中心にグローバルに行っている。ロンドンの国際環境開発研究所のフェローでもある
西川芳昭[ニシカワヨシアキ]
龍谷大学教授。経済学部(農業・資源経済論)大学院経済学研究科(民際学)。京都大学農学部農林生物学科卒業、バーミンガム大学大学院生物学研究科および公共政策研究科修了、博士(農学)。国際協力事業団(現国際協力機構)、農林水産省、名古屋大学大学院教授等を経て現職
西川小百合[ニシカワサユリ]
フリー翻訳者・英語教材作成/講師。京都大学文学部卒業、九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学(哲学・哲学史専攻)、文学修士。福岡県立久留米高校講師等を経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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