移民の子どもと世代間社会移動―連鎖する社会的不利の克服に向けて

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移民の子どもと世代間社会移動―連鎖する社会的不利の克服に向けて

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  • サイズ B5判/ページ数 184p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784750347172
  • NDC分類 334.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

移民背景をもつ人びとの不利益は、定住化が進んだ子ども世代までも受け継がれるのか。教育制度や就職、そして労働市場における成果を移民背景の有無から比較検討し、世代を超えた社会移動がどのように促進され、そこにある障壁は何かについて考察する。

 訳者解説――移民の親をもつネイティブの統合と世代間社会移動――

 序文

 謝辞

 要約



第1章 移民の親をもつネイティブの世代間社会移動とその概観

 はじめに

 第1節 移民の両親をもつネイティブの世代間社会移動に関する主な論点

  論点1 移民の両親をもつネイティブは、現居住国生まれの親をもつネイティブと比べて世代間社会移動が小さいのか、大きいのか

  論点2 移民の両親をもつネイティブの世代間社会移動を促進する要因と妨げる要因にはどのようなものがあるのか

  論点3 移民の両親をもつネイティブの世代間社会移動を促進する政策手段は何か

 第2節 政策上の示唆

 結論



第2章 移民の親をもつ子どもと世代間社会移動に関する先行研究の検討

 検討結果の要旨

 はじめに

 第1節 移民の親と子どもの世代間社会移動に関する分析

  コラム2.1 母親の学歴と父親の給与

 第2節 世代間社会移動に影響を与える家族の背景的特徴

 第3節 教育アスピレーションと将来への期待

  コラム2.2 高等教育へのアクセス

 第4節 不利な環境で育つことと世代間社会移動との関連性

 第5節 学校レベルの決定的要因

 第6節 労働市場における世代間社会移動のための経路と障壁

  コラム2.3 学校から仕事への移行におけるインターンシップの重要性

 結論



第3章 教育における世代間社会移動

 検討結果の要旨

 はじめに

 第1節 学歴と就学年数

 第2節 移民背景ごとにみたPISA調査の得点

 第3節 PIAAC調査における成人スキル

 結論

 付録3.A ネイティブの各グループのあいだの学歴の差の変化に関する検討

 付録3.B 移民の親をもつネイティブの将来の学歴はPISA調査の得点からどの程度予測できるか?

 付録3.C 子どもの不利な背景を克服する学校から学べること



第4章 労働市場における世代間社会移動

 検討結果の要旨

 はじめに

 第1節 労働市場への参画における世代間継承

 第2節 職業からみた世代間社会移動

 第3節 経済的脆弱性の継承

 結論

 付録4.A 親の出生国と学歴別にみる就業率



 訳者あとがき

OECD[オーイーシーディー]
著・文・その他/編集

木下 江美[キノシタ エミ]
翻訳

布川 あゆみ[フカワ アユミ]
翻訳

斎藤 里美[サイトウ サトミ]
翻訳

内容説明

社会移動は包摂的な経済と社会をつくりだすうえで重要な政策の対象である。多くの移民が今よりも高い収入を得るようになる過程で何らかの困難に直面しているということは、驚くにはあたらない。移民は、社会移動に関わる数多くの障壁を乗り越えてきている。この障壁は多岐にわたるが、異なった環境で育ち、異なった教育システムのもとで教育を受け、さらには現居住国や社会で用いられている言語といった、現居住国生まれの人びとが駆使できるものをもたないといった事実に照らし、社会移動に伴う困難を挙げることができる。しかし、少なくとも移民の親をもつ現居住国生まれの子どもにとってはこれらの障壁はもはや消失しており、社会移動に関して他の子どもと同じ機会を享受しているのでは、という期待をもつ人もいることだろう。だが、多くのOECD諸国、とりわけヨーロッパにおいて、移民の親をもつ現居住国生まれの子どもが、現居住国生まれの親をもつ子どもに比べ、現在でもずっと不利な状況にあることを示唆する証拠は枚挙にいとまがない。こういった事態は、移民の親をもつ子どもがますます増え続けるなか、その統合が社会的結束や経済的成功にとって決定的な意味をもつために、とくに憂慮されている。このような背景に立ち向かうため、OECDはヨーロッパ連合(EU)の支援を受け、親の背景から受ける不利と教育成果や労働市場での成果との関連について、親世代と子ども世代とを移民背景に照らして比較しながらEU諸国とOECD諸国での状況を分析した。本書は、まさに現在進行形のEUとOECDによる豊饒な共同作業の成果をまとめたものである。

目次

第1章 移民の親をもつネイティブの世代間社会移動とその概観(移民の両親をもつネイティブの世代間社会移動に関する主な論点;政策上の示唆)
第2章 移民の親をもつ子どもと世代間社会移動に関する先行研究の検討(移民の親と子どもの世代間社会移動に関する分析;世代間社会移動に影響を与える家族の背景的特徴 ほか)
第3章 教育における世代間社会移動(学歴と就学年数;移民背景ごとにみたPISA調査の得点 ほか)
第4章 労働市場における世代間社会移動(労働市場への参画における世代間継承;職業からみた世代間社会移動 ほか)

著者等紹介

木下江美[キノシタエミ]
2010年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。現在、ライプツィヒ大学教育科学部研究員、東洋大学アジア文化研究所客員研究員。専門は、教育思想史、比較教育学、質的研究

布川あゆみ[フカワアユミ]
2016年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。現在、東京外国語大学世界言語社会教育センター特任助教

斎藤里美[サイトウサトミ]
1990年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学。現在、東洋大学文学部教授。専門は教育社会学、教育目標・評価論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。