ドローンの哲学―遠隔テクノロジーと“無人化”する戦争

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ドローンの哲学―遠隔テクノロジーと“無人化”する戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750346922
  • NDC分類 538.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ドローンは世界中を戦場に変え、戦争は「人間狩り(マンハント)」となる。その影響は軍事だけでなく、心理、地理、倫理、法律、政治等々、われわれの社会を大きく変えるだろう。本書は、ドローンがもたらす帰結とは何か、「哲学」的に考察する。

 プレリュード

 序文



第1章 技術と戦術

 1 過酷な環境での方法論

 2 〈捕食者〉の系譜学

 3 人間狩りの理論的原理

 4 監視することと壊滅させること

 5 生活パターンの分析

 6 キル・ボックス

 7 空からの対反乱作戦

 8 脆弱性



第2章 エートスとプシケー

 1 ドローンとカミカゼ

 2 「他の人々が死にますように」

 3 軍事的エートスの危機

 4 ドローンの精神病理学

 5 遠隔的に殺すこと



第3章 死倫理学

 1 戦闘員の免除特権

 2 人道的な武器

 3 精緻化



第4章 殺害権の哲学的原理

 1 心優しからぬ殺人者

 2 戦闘のない戦争

 3 殺害許可証



第5章 政治的身体

 1 戦時でも平時でも

 2 民主主義的軍国主義

 3 戦闘員の本質

 4 政治的自動機械の製造



 エピローグ――戦争について、遠くから



 訳者解題 〈無人化〉時代の倫理に向けて

 注

グレゴワール・シャマユー[グレゴワール シャマユー]
著・文・その他

渡名喜 庸哲[トナキ ヨウテツ]
翻訳

目次

第1章 技術と戦術
第2章 エートスとプシケー
第3章 死倫理学
第4章 殺害権の哲学的原理
第5章 政治的身体
エピローグ―戦争について、遠くから(遠隔戦争について)
訳者解題 “無人化”時代の倫理に向けて

著者等紹介

シャマユー,グレゴワール[シャマユー,グレゴワール] [Chamayou,Gr´egoire]
1976年生まれ。フランスの哲学研究者。現在、フランス国立科学研究所(CNRS)研究員。専攻は科学哲学

渡名喜庸哲[トナキヨウテツ]
1980年生まれ。慶應義塾大学商学部准教授。専攻はフランス哲学、社会思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

21
コンピュータなど現代の利器において軍事に由来しないものの方が少なく、便利なものは悉く軍事に利用される。むろんドローンも軍事由来である。しかし運用するのは人間。哲学とあるのは、人を殺すに値する大切な物事を守るために自分の命を晒す事で認められた戦時法と地球の反対側の安全なラボから「悪の」兵士らしき人物の近くでドローンを爆発させる「仕事」との矛盾。やがて人間の判断をAIへ変えていく事によってさらに乖離は進む。鎌倉武士の名乗りを上げての一騎打ちや決闘が尊いか、どこまで許されるのか、問い続けるから哲学だからだろう。2021/10/26

BLACK無糖好き

19
原著は2013年刊。著者はフランス人の哲学研究者。軍用ドローンがもたらす「変容」を、戦争論・技術論のみならず、心理学、倫理学、法学、政治哲学と幅広い視点から分析している。遠隔テクノロジーの「技術」と「人間」の関わり方、無人化時代の「倫理」など、非常に考えさせられる論点が多い。一方で、ドローンのオペレーターの心理状態に関しては、個々の事例を元に考察がなされる反面、ドローンによる監視に晒され続け、行動範囲を制約させられる側の心理についての分析は不足している印象がある。このあたり西側研究者の特徴でもある。2018/09/09

無重力蜜柑

9
とても良著。ドローン(というか米軍の使う無人航空機)が戦争、倫理学、法学、政治哲学といった人文社会科学の各領域でどのように問題となり、戦時国際法や戦争倫理にどのような理論的改定を迫るのかを記述した本。ドローンは遠隔操作であるが故に殺す側と殺される側に絶対的な非対称性がある。故に殺すは決して殺されず、見方によっては人道的とも言えるこの事情が深刻なジレンマを引き起こす。〈哲学〉というタイトルだが観念的な空理空論を弄ぶのでも反戦イデオロギーまみれの悲観的な未来を空想するのでもなく、あくまで実例に基づく分析。2021/08/18

Ryo

9
これを読んでまず思い浮かべたのはマイノリティ・リポートだ。この映画は犯罪を起こすと予知された人間が、行動を起こす前に逮捕されるというものだった。見ている者に対する倫理的問いかけをしたインパクトある映画だったが、より過酷な状況がドローンによって現実となっている。生活行動の監視によって推定有罪となった人間に対して、爆撃による処刑が日夜米軍によって行われている。技術の進歩は法整備も倫理観の更新もぶっ飛ばして進んでいく。しかし、そこには考えなければならない問いが山ほど横たわっている。これはかなりの良書!!2019/08/05

タケイ

7
ドローンを有する側にとって、敵は軍隊ではなく標的になり、戦争の場所は土地ではなく人間の身体になる。 新時代の戦争を、非難するのではなく、特に「身体」に着目して冷静に哲学してくれる("théorie"を"哲学"と訳す渡名喜先生もすごい)とてもいい本でした。2021/12/08

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