医療保険改革の日仏比較―医療費抑制か、財源拡大か

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医療保険改革の日仏比較―医療費抑制か、財源拡大か

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  • サイズ A5判/ページ数 493p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750346229
  • NDC分類 364.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

1970年代後半以降の日本とフランスにおける公的医療保険改革の展開を比較し、「小さな政府」志向で医療費抑制を重視してきた日本と、「大きな政府」志向で保険料の引き上げや増税といった財源拡大を行ったフランスとの異同を詳細に分析する。

 図表一覧

 略号一覧



序章 先進諸国の医療保険改革――財政制約下の選択肢

 本書の目的

 日本とフランスの位置づけ

 本書の構成





第?部 日仏における医療保険改革の分析枠組み



第1章 日仏比較の可能性と分析枠組み――先行研究の検討

 1-1.先行研究に見る日本とフランスの共通点

  a.福祉国家の国際比較研究

  b.医療制度の国際比較研究

  c.政治制度の国際比較研究

 1-2.説明すべき対象――医療保険改革に関する日仏の相違点

  a.日本の場合――厳しい医療費抑制政策と財源改革の先送り

  b.フランスの場合――医療費抑制政策の挫折と財源改革の進展

 1-3.社会保障改革を説明する先行研究の検討

  a.政治制度の違いに着目したアプローチ

  b.社会保障の制度設計に着目したアプローチ

  c.改革の際に選ばれる選択肢に関する研究



第2章 日本とフランスの医療保険制度

 2-1.日仏の医療保険制度体系の成立過程

  a.日本における公的医療保険制度の登場

  b.日本における国民皆保険体制の確立

  c.フランスにおける公的医療保険制度の登場

  d.第二次世界大戦後の状況

 2-2.医療保険制度の日仏比較――有意味な違いを特定する

  a.共通点――皆保険・フリーアクセス・出来高払い方式

  b.相違点?――医療サービスの価格(診療報酬)体系の違い

  c.相違点?――診療報酬の改定方法の違い

  d.相違点?――財源構成の違い

 2-3.結論



第3章 医療政治の日仏比較

 3-1.政治制度が医療保険改革に与える影響――行政府・与党の一体性とリーダーシップ

  a.行政府の一体性

  b.与党の一体性

  c.行政府と与党・議会の関係

  d.小括

 3-2.利益団体――医療費抑制のための妥協形成の成否

  a.日本の医師組織

  b.日本の保険者

  c.フランスの医師組織

  d.フランスの保険者

 3-3.結論





第?部 日本における医療費抑制



第4章 1980年代以降の日本における医療費抑制政策――日本医師会はなぜ医療費抑制政策に妥協したのか?

 4-1.医療費抑制の手段

 4-2.石油危機後の経済財政状況と自民党政権の対応

 4-3.第二臨調と医療保険改革――国庫負担削減路線の始まり

  a.鈴木内閣と「増税なき財政再建」

  b.老人保健法の成立過程――医療費抑制政策の始まり

  c.考察

 4-4.中曽根内閣の医療保険改革(1984年改正)――医療費抑制の本格化

  a.厚生省原案の公表とそれへの反応(1982?1983年)

  b.自民党による介入から国会提出まで(1984年1月?4月)

  c.国会審議(1984年4月?8月)

  d.考察

  e.改正の影響――国庫負担の縮小と自己負担の拡大

 4-5.結論



第5章 1990年から2000年までの医療費抑制政策――1997年改正を中心として

 5-1.1997年改正――患者負担増と医療費抑制

 5-2.抜本改革論議と実際の政策(1997?1999年)

 5-3.2000年改正――抜本改革の先送り

 5-4.結論



第6章 小泉政権の医療保険改革(2001?2006年)――医療費抑制のさらなる徹底

 6-1.小泉政権の特徴――政府・与党の一体性向上と首相のリーダーシップ強化

 6-2.2002年改革

  a.2000年改正以降の動き

  b.小泉内閣誕生から2002年改革まで

  c.改正の過程と内容に関する考察――強まる支出削減と財源拡大の先送り

 6-3.規制緩和をめぐる攻防

  a.医療保険制度に関する規制

  b.医療供給体制に関する規制

  c.結論――規制緩和はほとんど行われなかった

 6-4.医療費の伸び率管理をめぐる攻防と高齢者医療制度改革(2005?2006年)

  a.「骨太の方針2005」と医療費の伸び率管理

  b.2006年改革――高齢者負担の増強と国庫負担削減

 6-5.結論





第?部 フランスにおける医療費抑制



第7章 医療費抑制政策の遅れ――第一次石油危機以降1980年代までのフランスの医療保険改革

 7-1.石油危機後の経済財政状況と政策対応――フランスの場合

  a.シラク内閣(1974?1976年)の医療・社会保障政策

  b.バール内閣(1976?1981年)の医療・社会保障政策

 7-2.1980年代のフランスの医療保険改革

  a.ミッテラン社会党政権(1981?1986年)の医療保険改革

  b.シラク内閣(1986?1988年)の福祉削減と抵抗運動

 7-3.結論



第8章 医療費抑制政策制度化の挫折――1990年代のフランスの医療保険改革

 8-1.1990年代前半の諸改革

  a.新たな医療費抑制政策の検討

  b.当事者自治の行き詰まりと政府主導の医療費抑制の試み(1990?1993年)

 8-2.ジュペ改革(1995?1996年)――首相のリーダーシップとその限界

  a.ジュペ・プランの発表と具体化(1995年11月?1996年)

  b.ジュペ改革の政治過程――挑戦と挫折

  c.医療費抑制政策の挫折

 8-3.結論



第9章 医師との対決の回避から受益者負担の強化へ――2000年代のフランスの医療保険改革

 9-1.2004年の医療保険改革

  a.政権交代から改革実現までの経緯

  b.2004年改革の内容

  c.ジュペ・プランからの変更点――医療費抑制政策の後退

  d.2004年改革に関する結論

 9-2.サルコジ政権の医療政策

  a.政権公約に見るサルコジの経済戦略

  b.サルコジ政権の経済・社会政策

  c.医療保険改革――受益者負担の強化

  d.サルコジ政権の社会政策に関する結論

 9-3.結論――日本との比較





第?部 日本における社会保障財源改革



第10章 財源改革の遅れ(1979?1989年)――消費税と社会保障の曖昧な関係

 10-1.一般消費税導入の挫折

 10-2.中曽根内閣の売上税法案の失敗

 10-3.竹下内閣による消費税導入

 10-4.結論――消費税導入がもたらした社会保障制度への限定的影響



第11章 1990年から2000年までの医療保険改革と介護保険の導入――財源改革の先送り

 11-1.1990年代前半の医療保険改革

  a.1991年の老人保健法改正――介護に関する公費負担の引き上げ

  b.1992年の健保改正――社会保障負担の抑制

  c.細川・羽田非自民連立政権下の医療保険改革(1994年)

 11-2.幻の公費負担大幅引き上げ(1997年改正?2000年改正)

  a.1994年から1997年改正までの動向

  b.1997年改正から2000年改正までの高齢者医療制度改革をめぐる議論

  c.2000年の健保改正――財源改革の先送り

 11-3.介護保険――不十分な財政基盤

  a.細川内閣での動き――国民福祉税構想と「21世紀福祉ビジョン」(1994年)

  b.自社さ連立政権での動き?――消費税増税と新ゴールドプラン(1994年)

  c.1994年の税制改革が福祉国家にもたらした影響

  d.自社さ連立政権での動き?――介護保険法の制定(1997年)

  e.参院選敗北後の自民党の介護政策

 11-4.結論――負担増の先送りと財政の悪化



第12章 2000年代以降の展開

 12-1.2002年改革

 12-2.2006年改革――国庫負担抑制政策の貫徹

 12-3.小泉政権以降の展開(2006?2012年)

  a.生活重視を打ち出す民主党の躍進(2007年参議院選挙)

  b.福田内閣・麻生内閣の「小さな政府」・新自由主義路線からの転換

  c.民主党政権――道半ばにして終わった生活保障の強化

  d.社会保障と税の一体改革(2012年)

 12-4.結論





第?部 フランスにおける社会保障財源改革



第13章 社会保険料の引き上げから一般社会拠出金(CSG)導入へ

 13-1.社会保険料の引き上げとアドホックな増税(1970年代後半から1980年代まで)

 13-2.社会保険料に代わる新たな財源の模索(1980年代)

 13-3.ロカール内閣によるCSG導入(1990年)

 13-4.結論――CSG創設はいかにして可能となったか?



第14章 1990年代以降の社会保障財源改革

 14-1.医療保険の財源改革――社会保険料からCSGへ

 14-2.普遍的医療保障(CMU)制度の導入(2000年)――低所得者対策の強化

 14-3.1990年代の財源改革に関する小括

 14-4.2000年代の状況――CSG引き上げから民間保険へのコスト・シフティングへの戦略変更

  a.2004年の医療保険改革

  b.増税を否定したサルコジ政権(2007?2012年)――民間保険の役割増大

 14-5.結論





終章

 1.医療保険改革の分岐を説明する

 2.本書の意義

 3.今後の研究課題



 巻末資料

 参考文献

 あとがき

 索引

尾玉 剛士[オダマ タカアキ]
著・文・その他

目次

先進諸国の医療保険改革―財政制約下の選択肢
第1部 日仏における医療保険改革の分析枠組み
第2部 日本における医療費抑制
第3部 フランスにおける医療費抑制
第4部 日本における社会保障財源改革
第5部 フランスにおける社会保障財源改革

著者等紹介

尾玉剛士[オダマタカアキ]
1981年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。同志社女子大学現代社会学部助教などを経て、獨協大学外国語学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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