- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
自閉症の兄弟、楽守と詞音は豊かな自然に囲まれた山間の地で暮らす。自閉症ゆえに出遭う困難や無理解を越えて、両親のかけがえのない愛と地域や学校の温かな共感に包まれて大人になっていく。10年におよぶ取材を通して、人が成長するとはなにかを問いかける心揺さぶる物語。
目次
第1章 兄弟
第2章 期待
第3章 混乱
第4章 変化
第5章 パターン
第6章 螺旋
著者等紹介
増田幸弘[マスダユキヒロ]
1963年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。スロヴァキア在住のフリーランスの記者・編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
47
Twitterで天丼つながりな作家さんの作品。兄弟の成長と、見守り・つまずき・闘う夫婦の喜び・苦悩を丁寧な取材で伝えます。次は何をしでかしてくれるんだろうって楽しむ姿勢が大切なんですネ。勝手に突っ走るご主人も楽しめます…2017/08/24
ほうき星
18
自閉症の兄弟の物語。今まで読んできた自閉症に関する本のどれよりも、わかりやすく書いてある印象を受けました。あるがままを受け入れるって結構大変なんだけど、二人のお母さんは、悪戦苦闘しながらも冷静。続編希望です。2017/10/17
ぽけっとももんが
10
それぞれタイプの違う2人の自閉症児の成育記。読んでいて苦しくなるほどの多動ぶり、周りからの冷たい視線。気が休まることはなかっただろう。理解のない先生も、おそらくは他のこどもたちのことで手一杯だったのだとは思うけれども、やはりその「当たり外れ」の影響は大きい。でも少しずつでも彼らは自分とこの世界に折り合いをつけるやり方を覚えていく。その成長ぶりはめざましい。わたしはやっぱり、誤解されやすい「自閉症」という名前を変えるところからじゃないかと思う。認知症だって昔は痴呆症なんて言われていたんだから。2020/03/15
7a
8
図書館新刊コーナーから。はじめての出産と育児が、事前に仕入れていた知識を遥かに超えて大変だったように、知識として知っていても当事者になってみないとわからないことがある。二人の自閉症の子を抱えた親の苦悩は読み物としては理解できてもどれだけ過酷なのかはやはりわからない。だから同じ立場にある人たちが集まるのだろう。そうして知恵を働かせ正面から取り組む母親に比べて、どうもこの父親は夢を見ているというか地に足がついていないところがある気がする。子育てに関する男の女の考え方の違いなんだろうけど。2018/02/14
帽子を編みます
4
4/2世界自閉症啓発デーの企画で借りた本です。どう感想を書くべきか戸惑います。自閉症者のお父さん、家買っちゃう話(私が読んだなかで)3回目だな。教師の暴力ひどい、でも、子どもが人質状態なので…、父母の子どもへの向き合い方が一致することはあるのだろか?など頭の中に浮かんできます。整理がつかない思いがあります。自閉症者の生の言葉はうまく表現できています。ただ、そのせいで定型発達者に分かりにくくなる…。難しい、考えるだけでなく感じろ、そうだけど、でも、うまくあてはまるモノを探したいのです。2020/04/08