目次
序章 自由の迷走
第1章 南アフリカと新自由主義
第2章 例外空間と構造的不正義
第3章 アパルトヘイトとフォーディズム
第4章 インナーシティの空間編成史
第5章 ヨハネスブルグのクリエイティブ産業
第6章 「光の都市」の誕生
第7章 「闇の都市」に生きる移民
第8章 「光の都市」のネオアパルトヘイト
第9章 「光の都市」の社会工学
第10章 「光の都市」の葛藤
終章 正義への責任のために
著者等紹介
宮内洋平[ミヤウチヨウヘイ]
1975年生まれ。信州大学人文学部卒業、立教大学大学院文学研究科地理学専攻修士課程修了、南アフリカ共和国ローズ大学大学院人文学研究科人類学専攻博士課程単位取得退学。博士(文学)(立教大学)。専攻は経済人類学、政治地理学、アフリカ地域研究。在南アフリカ共和国日本国大使館専門調査員などを経て、立教大学アジア地域研究所特任研究員及び立教大学・東京外国語大学・城西大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mealla0v0
2
アパルトヘイトが撤回されたのち、新自由主義の席捲により、かつての政治的格差が経済的格差として再生・強化された状況、つまりネオアパルトヘイト体制が構築された南アフリカ。10年間をそこですごした筆者は、ハーヴェイの新自由主義論を核として、フーコーの統治性を援用する形で、ネオアパルトヘイトという空間統治の技法を問いに附す。ただし、これを新自由主義との関係から問うているがゆえに、現代世界の問題でもある。経済的格差が空間の配分として可視化されるという。分厚いが、非常に読み応えのある本。いずれ再読したい。2018/03/19