出版社内容情報
19世紀オーストリアの小説家で平和運動家として知られたズットナーの波乱に満ちた生涯を、『エリザベート』で知られるブリギッテ・ハーマンが描く。第一次世界大戦が起こる20年以上前から近代戦争の悲惨さを認識し、「武器を捨てよ!」と主張し続けたズットナー。周囲から理想主義者と冷ややかに評価され続けても、その主張を曲げることはなかった。1905年、女性で世界初のノーベル賞を受賞。
まえがき
1 キンスキー伯爵令嬢
2 家庭教師と秘書
3 コーカサスにて
4 作家生活
5 武器を捨てよ
6 平和協会の設立
7 反ユダヤ主義との闘い
8 ハーグ平和会議
9 人間的な、あまりに人間的な
10 ノーベル平和賞
11 有力者たちへの期待
12 同盟相手
○列国議会同盟
○社会主義
○道徳文化協会
○レフ・トルストイ
○欧州統合
13 女性問題
○女性と平和
14 大戦争を前に
訳者あとがき
ブリギッテ・ハーマン[ブリギッテ ハーマン]
ウィーン在住の歴史研究家。1940年、ドイツ・エッセン生まれ。ミュンスター大学とウィーン大学で歴史学とドイツ文学を学び、博士号を取得。オーストリア史に関する著作が多数あり、19世紀後半のオーストリアとウィーンを最もよく知る一人。著書:『伝記 モーツァルト――その奇跡の生涯』(邦訳:池田香代子訳、偕成社、1991年)『ヒトラーとバイロイト音楽祭 ヴィニフレート・ワーグナーの生涯(上・下)』(邦訳:吉田真監訳・鶴見真理訳、アルファベータ、2010年)、『エリザベート――美しき皇妃の伝説(上・下)』(邦訳:中村康之訳、朝日文庫、2005年)など。
糸井川 修[イトイガワ オサム]
1962年岐阜県生まれ。名古屋大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知学院大学教養部准教授。専門はドイツ文学、特に19世末ウィーンの文学。翻訳に、ベルタ・フォン・ズットナー『武器を捨てよ!』〈上〉〈下〉(新日本出版社、2011年、共訳)、同『空の野蛮化』(愛知学院大学『教養部紀要』第60巻第3号、2013年、共訳)、論文に「ベルタ・フォン・ズットナーの『武器を捨てよ!』と『マルタの子供たち』」(愛知学院大学『教養部紀要』第58巻第4号、2011年)など。
中村 実生[ナカムラ ミツオ]
1965年東京都生まれ。名古屋大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知県立大学、愛知学院大学、その他非常勤講師。専門はドイツ文学。主要著書・翻訳に、『D-Popで学ぶドイツ語』(同学社、2006年、共著)、ベルタ・フォン・ズットナー『武器を捨てよ!』〈上〉〈下〉(新日本出版社、2011年、共訳)、同『平和運動の発展』(愛知学院大学『語研紀要』第39巻第1号、2014年、共訳)、シュテファン・ツヴァイク『ベルタ・フォン・ズットナー』(愛知学院大学『教養部紀要』第61巻第3号、2014年、共訳)など。
南 守夫[ミナミ モリオ]
1951年和歌山県生まれ。大阪市立大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知教育大学元教授。専門はドイツ現代文学・現代史。主要著書・論文に、「バール論――バール像とブレヒト」(『ブレヒト叙事詩的演劇の発展』、クヴェレ会刊、1980年)、「ナチス強制収容所とスーパーとソ連特別収容所?ベルリン91年夏、二つの過去をめぐって」(『世界文学』第74号、世界文学会刊、1992年)、「ドイツにおけるナチズムと戦争の記念碑・記念館一覧」(『季刊 戦争責任研究』、日本の戦争責任資料センター刊、1997年)、翻訳に、『ベッティーナは野生の水仙を摘む』(『東ドイツ短編集 エルベは流れる』、同学社、1992年)など。2014年逝去。
目次
キンスキー伯爵令嬢
家庭教師と秘書
コーカサスにて
作家生活
武器を捨てよ
平和協会の設立
反ユダヤ主義との闘い
ハーグ平和会議
人間的な、あまりに人間的な
ノーベル平和賞
有力者たちへの期待
同盟相手
女性問題
大戦争を前に
著者等紹介
ハーマン,ブリギッテ[ハーマン,ブリギッテ] [Hamann,Brigitte]
ウィーン在住の歴史研究家。1940年、ドイツ・エッセン生まれ。ミュンスター大学とウィーン大学で歴史学とドイツ文学を学び、博士号を取得。オーストリア史に関する著作が多数あり、19世紀後半のオーストリアとウィーンを最もよく知る一人
糸井川修[イトイガワオサム]
1962年岐阜県生まれ。名古屋大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知学院大学教養部准教授。専門はドイツ文学、特に19世末ウィーンの文学
中村実生[ナカムラミツオ]
1965年東京都生まれ。名古屋大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知県立大学、愛知学院大学、その他非常勤講師。専門はドイツ文学
南守夫[ミナミモリオ]
1951年和歌山県生まれ。大阪市立大学大学院博士課程(後期課程)満期退学。愛知教育大学元教授。専門はドイツ現代文学・現代史。2014年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。