目次
1 地理・歴史(極北の人類史―酷寒の世界を生きぬいた人びと;呼称について―北方先住民族の名乗りと名付け ほか)
2 政治・経済・社会(北極評議会―北極をめぐる「意思の具体化」の場;イヌイット環極北会議―北方先住民の権利と利益を守るために ほか)
3 生活・文化(アイスランドの移民事情―言語とアイデンティティをめぐる葛藤;アイスランドの国民教会―伝統の担い手の新時代への対応 ほか)
4 言語・文学(アイスランド語の歩み―苦難の歴史を支えた言語文化の伝統と擁護;アイスランド語はどんな点でユニークか―伝統と変革の間 ほか)
5 日本と極北(日本におけるグリーンランド展示―北海道立北方民族博物館と国立民族学博物館;ヨーロッパ近代の根源と周縁―荒正人と山室静のアイスランド ほか)
著者等紹介
小澤実[オザワミノル]
立教大学文学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。専攻:北欧中世史、西洋中世史
中丸禎子[ナカマルテイコ]
東京理科大学理学部第一部教養学科講師。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。専攻:北欧文学、ドイツ文学
高橋美野梨[タカハシミノリ]
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター学術研究員。筑波大学大学院一貫制博士課程人文社会科学研究科修了。博士(国際政治経済学)。専攻:国際政治学、グリーンランド・北極研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
12
2016年3月『エリア・スタディーズ』シリーズの140巻目として発行されたもの。信頼できる出版社の本で、しかも、3名の編著者が真摯に心を込めて多方面の執筆者を選び、時間と労力を注いで作り上げた大作だ。極北の人々の歴史と今を、日本人は経済活動の面からだけでなく、人類の仲間として知らなければならないと思った。個人的には、アイスランドが男女平等、LGBTへの理解の最先進国であることに感動した。また、寿司ネタの甘エビをグリーンランドから大量に輸入していることを知って、俄然、親しみを感じた。2016/05/08
yoneyama
8
愛読している「知るための」シリーズ、ついにこんな極地まで。日本語でこんなニッチな情報を読めて素晴らしい。ニーベルンクの元ネタはアイスランドだったの!アイスランド大の日本語科はそんなに熱いの!J.R.トールキンの専門はアイスランド語なの!移民史を熟読する。グリンランドには70年も前から26ヶ月勤務の沿岸犬ぞり警備隊があるのか!アイスランド語33万人は、文法が簡素化していったノル語、スウェ語と違い古来の複雑さなのか。新造語委員会が外来語を訳す。ビョークの本名はビェルク・グヴズムンスドウフティルだったのかあ! 2025/03/01
乙郎さん
7
2016年刊行。アイスランド、グリーンランド、北極について、それぞれの歴史、地理、言語、文化、政治、生活、抱える問題など多角的な視点から描いていく。アイスランドやグリーンランドという国は、20世紀の画一化に対して、非常にうまく対応している印象を受けた。行ってみたい。2024/05/13
キムチ
3
アイスランド、グリーンランドについて様々な知識を包括的に得られる。 デンマーク語が地域の共通語となっているのは興味深い。あの複雑怪奇な発音が……2017/05/25
アーク
3
アイスランドは死ぬまでには一度は行きたい国。洋楽ファンとしてはBjorkやSigur Rosなどの音楽は元より、白夜やオーロラなどの幻想的な雰囲気、そしてブルー・ラグーンをはじめとする温泉文化が根付いていることも日本人との親和性が高いと思う。一般的な観光ガイドは浅い内容になりがちだけれど、本書はアイスランドを中心とした北欧の国々の文化を詳細に綴っていて、ますます好奇心をかき立てられた。はー、やっぱり旅行計画しようかな。2017/03/15
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