目次
第1部 地下資源開発の歴史と社会変容―モンゴル(鉱物を捜し求めて―地質学をめぐるモンゴル‐ソ連共同調査の歴史と資料;モンゴルの「露わなる宝」―ウラン鉱山都市マルダイについての覚書;衛星牧民―モンゴル・オユートルゴイ鉱山開発を巡る遊牧民の生存戦略;鉱山を渡り歩くシャーマン―モンゴルにおける地下資源開発と『依存的抵抗』としての宗教実践)
第2部 地下資源開発による環境への影響―モンゴル(モンゴル国の鉱山と自然環境;鉱山開発とヒトへの健康影響;砂金採掘産業の環境への影響―モンゴル・トゥブ県・ザーマル金鉱の事例から;鉱山開発が河川の水質に及ぼす影響―オルホン川流域における金採掘を事例として)
第3部 資源開発にあらがうのか、適応するのか―内モンゴルと青海チベット(内モンゴルの環境抗争運動;鉱山開発にあらがう「防波堤村」の誕生―中国内モンゴル自治区ホーリンゴル炭鉱の事例から;誰のために何を守るのか?―中国の環境保護政策と青海省チベット族;草原を追われる遊牧民―中国青海省黄南チベット族自治州における生態移民、定住化プロジェクトについて;公害、退耕還林、産児制限―中国青海省黄南チベット族自治州の村から見た現代中国)
著者等紹介
棚瀬慈郎[タナセジロウ]
滋賀県立大学人間文化学部・教授。文化人類学・チベット地域研究専攻。博士(人間・環境学)。1959年愛知県生まれ。学部生時代、インド旅行中にダラムサラにおいてチベット人と出会い、チベット研究を志す。1990年、京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学
島村一平[シマムライッペイ]
滋賀県立大学人間文化学部・准教授。文化人類学・モンゴル地域研究専攻。博士(文学)。1969年愛媛県生まれ。大学を卒業後、ドキュメンタリー番組制作会社に就職するも、取材で訪れたモンゴルに魅了され退社、モンゴルへ留学。1998年、モンゴル国立大学大学院修士課程修了(民族学)。2003年、総合研究大学院大学博士後期課程単位取得退学。2013年度日本学術振興会賞、地域研究コンソーシアム賞、2014年度大同生命地域研究奨励賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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