内容説明
「東アジア共同体とASEAN」三部作の最終巻。第1部では「米中対峙」という状況を把握するため、主要なアクターとしての中国の位置づけと、米中間のパワー・シフトにともなう戦略的不透明性という大状況を論じ、第2部は、ASEAN域内の協力の進展や民主化の促進など、共同体構築に向けての「深化」の局面に焦点をあてた。第3部は、ASEANと域外諸国との関与という「拡大」の局面を主題とする。
目次
米中対峙下のASEAN共同体
第1部 「米中対峙」という状況(「台頭する中国」とASEAN諸国―東アジア秩序変容の論理とメカニズム;インド太平洋の地域秩序と地域制度、スイング・ステーツ―インド、インドネシア、ASEAN)
第2部 ASEANの深化局面(新興ドナーとしての中国の台頭と東南アジアへの影響;ASEAN諸国における権威主義体制の漸進的変化―マレーシア、シンガポール、ブルネイの場合;ASEANにおける共同体構築と平和構築―予防外交から紛争予防ガバナンスへ)
第3部 ASEANの拡大局面(米中対峙下の南シナ海紛争;中国と対峙するベトナム―関与と均衡の二重戦略;RCEPとTPP)
ASEANの現状と展望
著者等紹介
黒柳米司[クロヤナギヨネジ]
1944年2月16日、愛知県岡崎市生まれ。大東文化大学法学部教授。70年大阪市立大学大学院博士課程中退。70年財団法人日本国際問題研究所、86年東洋英和女学院短大を経て、92年大東文化大学法学部助教授、94年より現職。専攻分野は東南アジア政治、ASEAN研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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