目次
1 歴史
2 政治と経済
3 国際関係
4 自然と環境
5 社会
6 思想と教育
7 文化と芸術
8 暮らしと習俗
著者等紹介
村上義和[ムラカミヨシカズ]
元東京慈恵会医科大学教授。専攻、イタリア法制史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジャケット君
2
93年までキリスト教民主党が永久政権 その周りに政・官・財にマフィアが絡む汚職の慣習化。日本でいうところのヤクザだが政治の票にまで関係していて一部政府を支えているとなると相当ヤバい国ではと感じる。御恩と奉公の近似した概念に見えるクリエンテリズモはよくわからねえが癒着の基礎らしい!そんな慣行の背景には長らく一つにまとまらなかったイタリアの支配体制の歴史にあるらしい。というか支配体制の歴史で政治のシステムが左右されると史的見解から論じたい。ドイツ特有の道しかり。イタリアは都市国家以外に外来民族に支配された歴史2024/02/27
たろーたん
1
イタリアの大きな問題が、イタリア人の国民的スポーツ的まで言われている脱税・資金洗浄→投資だ。元首相のベルルスコーニ「国が収益の3分の1以上を求めるのは職権乱用であり、納税者は自らの倫理観に合わせて徴税を避け脱税するシステムを工夫することになる」と財務警察の式典で言うくらい、イタリアでは脱税が軽く思われている文化的背景があるのだ。市民も汚職捜査を続ける司法官を応援するが、話が身近な脱税者への攻撃になると他人事のようにふるまう(続)。2023/10/15
土偶
0
執筆者が少ない方かもしれない。 しかし思想哲学枠は収まり切らない奥深さ。学習のほんの入り口だけど参考にしたい。 そして教育学はまったく接しる機会すらないジャンルながら、モンテッソーリ教育の祖となるマリア・モンテッソーリの人生に興味が湧いた。大学改革からは映画「いつだってやめられる」シリーズがどうしてもちらつくよね。 無知のコストという言葉を見た時、そりゃ我が国のことだろと…。2022/12/31
ドビン
0
驚きの本。六年年ほど前にイタリアを訪れ、世界遺産の国、カトリック建築と美術館の数々、さらにはシエナの街並みやトスカーナ地方の美しい田園風景には心から感動して帰国したことをいまだに思い出す。それ故今コロナ感染の爆発と医療崩壊には心が痛むが、その遠因とも言えるこの国の負の面、汚職と犯罪が根深く巣くう一面がこれでもか、というほどあからさまに描かれている。ふつうこの手の本は観光ガイドを深堀した本として手にするもので、私もそのつもりで初めは紐解いたが、読み進めていくうちに、いやあ衝撃の本だった!2020/03/30