目次
第1章 社会福祉施設としての婦人保護施設の現実―その概要と実態
第2章 差別、貧困、暴力被害、性の当事者性―東京都5施設の実態調査から
第3章 「かにた物語」―空前絶後の成功と失敗
第4章 婦人保護施設で働く「ひと」―田口道子と横田千代子
第5章 人は変われる―東京・いこいの家から:障がい者施策の活用を中心に
第6章 婦人保護施設の今―大阪府立女性自立支援センターからの報告
第7章 貧困の広がりと婦人保護施設の役割―増加する女性ホームレスの入所とその背景
第8章 人身取引被害者と日本社会―送り出し国と受け入れ国を結ぶもの
第9章 女性の保護空間の再創造に向けた一考察―駆込寺、シェルター、婦人保護施設を手がかりに
著者等紹介
須藤八千代[スドウヤチヨ]
愛知県立大学名誉教授
宮本節子[ミヤモトセツコ]
日本社会事業大学卒業、公務員を経て全国社会福祉協議会、日本社会事業大学付属日本社会事業学校などで社会福祉従事者養成に関わる。「ポルノ被害と性暴力を考える会」世話人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てくてく
0
DV防止法施行後、DV被害者の保護施設として利用されるようにもなった「婦人保護施設」だが、その施設は戦後、売春を行った女性=「転落した女性」を対象とするものであり、施設運営上、収容者の性を抑圧するなどの問題を抱えている。しかし、その施設に関する研究が十分に行われていないということで、実践者などが参加してまとめた論文集。女性を対象とする施設の問題、ホームレスにおけるジェンダー問題など、興味深い指摘があった。2014/03/13
マイ
0
婦人保護施設の現状について生の声が聞こえてくる。施設の違い、構造的な問題点。全員が性別を持っている以上、性の当事者から離れられないこと。自尊心を取り戻すことが自立につながること。すごく勉強になった。2021/04/18