目次
第1章 中東湾岸諸国の民主化過程(本研究の目的と問題の所在;セミ・デモクラシーでの競争とその枠組み;本書の構成;資料)
第2章 政党システムの擬似的な制度化(湾岸諸国における政党と政党システム;政党システムの擬似的な制度化に関する指標;政党システムの形成に関する先行研究;まとめ)
第3章 クウェートにおける政党システムの擬似的な制度化(クウェートの民主化と議会政治の展開;クウェートにおける政党システムの擬似的な制度化;クウェートにおける政党の組織かlクウェートにおける政党システムの変動;まとめ)
第4章 バハレーンにおける政党システムの擬似的な制度化(バハレーンの民主化と議会政治の歴史的経路;バハレーンにおける政党システムの擬似的な制度化;バハレーンにおける政党の組織化;まとめ)
第5章 中東湾岸諸国の民主化と政党システム(セミ・デモクラシーにおける政党間競合構造;政党の組織化;政党と社会のリンケージと安定性;総合考察)
著者等紹介
石黒大岳[イシグロヒロタケ]
1976年宮崎県生まれ。九州大学文学部卒業。同大学大学院人文科学府修士課程修了後、クウェート大学留学を経て、2011年、神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程修了(学術博士)。現在、九州大学大学院人文科学研究院助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドウ
1
ばらまける富のない中東の君主制(つまりそれだけ体制が脆弱な)国家にこの半年間興味が深まったので、その意味でレンティア国家なのに君主制の下、限定的ながら議会と「政治学上の政党」が発達するクウェートと、分配する富を持たず「アラブの春」では唯一宗派対立へ発展したバハレーンとの比較は非常に面白かった。2章の分析枠組みの説明がかなり難解だったので要再読。バハレーンとヨルダン、モロッコ、オマーン辺りを比較してみたい。2015/01/29
こずえ
0
松尾氏の「レンティア国家のゆくえ」とあわせてよむと中東国家に対する理解が深まる
Kenji Suzuya
0
クウェートとバハレーンを事例として、政党システムの成立と変遷について論じた博士論文。両国においては政党そのものは完全には存在していない(特に与党が存在しない)が、「会派」を政党の近似として扱うことによって論じている。ただ、議会があるとはいっても実質的な権力を持っているかといえばかなり疑わしいので、どれほど有意義な議論なのかは、今後の両国の議会の発展次第。2013/08/12
ねこ
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湾岸諸国に興味津々なのでこういう本がたくさん出版されるとうれしいです。この本はクウェートとバハレーンのことを取り扱っていますが、オマーンとカタルについてもこのような本が出るといいなと思ってしまいます。2013/04/21




