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内容説明
東日本大震災後、外国人アーティストとして、もっとも早く福島第一に近づいた著者が見た現実と幻想。
著者等紹介
フィアット,クリストフ[フィアット,クリストフ][Fiat,Christophe]
1966年フランス生まれ。作家、演出家。詩、小説、劇作、評論ほか多様なジャンルを手がけるが、とりわけポップ・アイコン(=大衆文化において記号的な役割を果たす人物、作品、キャラクターおよび概念)に現代思想を援用して読み解くスタイルを得意としている
平野暁人[ヒラノアキヒト]
翻訳家。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程在籍。フランス国立東洋言語文化研究所、社会科学高等研究院などへ遊学の末、翻訳業へ。戯曲から精神分析、ノンフィクションまで幅広く手がける。演劇専門の「言語文化仲介者」として平田オリザ氏率いる劇団・青年団をはじめ、静岡県舞台芸術センター、ジュヌビリエ国立演劇センター、カーン国立演劇センターなど国内外に複数の拠点を置き活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
4
授業のため再読2014/05/30
がんぞ
0
ポップカルチャーは稀にだが未来を予見することがある。初代『ゴジラ』はアメリカの水爆実験で長年の眠りから醒めた太古の海獣とされたが、その被害跡は米軍空襲焼け跡あるいは原爆投下跡に似ていた(だから初代ゴジラは特攻飛行機で、逆襲のゴジラは自衛隊が片付けた、米軍の手を借りず)。そして津波被災地。連想させることになった戦禍も天災もこの国では同一視。だが、原発事故はどちらか?「ゴジラは消費社会の持て余したゴミだ」とメモに書く。終戦後アメリカはヒバクシャの検査だけして治療はせず、被害を口外するなとだけ命令して立ち去った2014/03/05
林克也
0
ふしぎな読後感。捉えどころが無いようでいて、しかし、なにか心の根っ子を摑まれ一気に読まされて?しまった。フランス人の著者が、ゴジラを目的に来日するが、東日本大震災が発生したことによりフクシマに関り、それがヒロシマにも展開したことでこのような作品が生まれたことの意味・意義は大きい。三島由紀夫を登場させたことも、著者の日本の捉え方をよく示しているが、逆に日本の、日本人の、コアな部分を図らずして表わしているのだとも思う。ただ、タイトルの名詞の順番の意味はどう理解すべきだろうか。2013/04/04