目次
1 エストニアのあらまし
2 言語
3 歴史
4 政治
5 隣国との関係
6 経済・産業
7 社会・教育
8 文化・芸術
9 生活
10 日本との関係
著者等紹介
小森宏美[コモリヒロミ]
早稲田大学教育・総合科学学術院准教授。エストニア近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紙狸
19
2013年刊行。エストニアは小国であり、日本で研究している人もそれほど多くないだろう。編者の小森宏美さんは歴史学者で、エストニアの専門家として貴重な存在であるとお見受けする。この「エリア・スタディーズ」はバランスがとれていて、第2次世界大戦中の戦闘という、エストニア人の集団記憶にとって重要な過去も紹介されている。ただ、IT強国としてのエストニアについては、どちらかというとさめた見方をしていて、意外だった。バルト3国はソ連の終焉より数か月早く独立を果たした。考えてみればすごいことだと思う。2023/07/21
中島直人
12
(図書館)バルト三国の一つ、民族的にはフィンランドに近い、位しか知らなかったエストニア。IT化の先進国と聞いて興味を持ったので読んでみる。人口わずか130万の国が、ドイツ、ポーランド、ロシアに埋没せず、独自の文化を守り続けていることに驚く。エネルギーに溢れた魅力的な国との印象を受けた。2019/01/16
お抹茶
3
エストニアとロシアの間では法的には国境問題は解決していないが,NATO加盟の必要性から,エストニアは領土返還を放棄している。18世紀に,北エストニア語による聖書の全訳を基に北エストニア語を主体とする標準エストニア語が成立し,ドイツ人聖職者によるエストニア語の書き言葉と実際の言葉との違いを解消していった。地方の支配権・自治権を掌握していたバルト・ドイツ人は,エストニア人にとって,自らの発展に必要な知識・情報を得る媒介だった。メリ大統領は西ヨーロッパ的エストニアの確立に腐心した。エストニア人は信心深くはない。2017/10/10
きのこ
2
梨木香歩の本を読んだときから気になっていたエストニア。この本では言語、歴史、政治から人々の生活や芸術まで幅広く網羅的にエストニアを紹介している。分量が多いけれど情報も豊富。古くからドイツやロシアなどの大国に押されてきて、真の意味で独立してからまだ30年もたっていない。合唱が盛んなのは知っていたけど、いろんな面があってとても面白かった。この本を読んでから観光に行くのと読まないで行くのとでは全然ちがってくると思う。欲を言えば2012年の本なのでアップデートが欲しい。2020/03/19
shin
2
大国に翻弄され続け、独立を勝ち得ても尚大国の狭間に揺れるバルトの国のエストニア。 独立までと、独立からIT立国としての独自の地位を得るまでが様々な側面から綴られていて興味深い。2015/07/18