内容説明
愛するひとを自死で失った悲しみやさみしさ、苦しみを、遺族が愛しさを込めて書き記した感動の記録。
目次
第1章 会いたいね(会いたい―一人息子を亡くした母・竹井京子;逢いたいよ―夫を亡くした妻・いしだりえ ほか)
第2章 愛を、ありがとう(大好きな妹へ。―妹を亡くした姉・あおきるみ;絆―次女を亡くした母・寺尾真澄 ほか)
第3章 悲しみは愛しさ―Grief is Love(私から「悲しみ」や「愛しさ」を奪おうとしないで下さい―夫を亡くした妻・佳苗;夫のいない人生―夫を亡くした妻・厨子麗子 ほか)
第4章 苦しみ、悲しみをわかちあう(バカな母です許してください―息子を亡くした母・けいこ;死にたい生きたい―息子を亡くした母・真奈美 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nekoぽん
15
“会いたい“というただそれだけの願いさえ届かないことを知る。遺族の想いが綴られた手記。ごめんね、大切な人を救えなかった、自分を責める気持ち、後悔、消えることのない痛みが波のように押し寄せる。これほど苦しまなければ痛みを知ることが出来なかったなんて。生きることを選べなかったあなたはもっと苦しかったのだと。悲しみが故人への愛しさだというのならわたしも忘れたくない。ずっとずっといつまでも心に在り続けるだろうその悲しみと一緒に生きていこう。許されるならありがとうって言いたかった。2018/04/12
スパゴー
6
『自殺』ではなく『自死』。一文字の違いで救われる遺族もいる。生きる事が難しい世の中になってきたが、自死という選択をする前にこの本を読んでみてほしいと思う。2015/07/06
篠田@書店員復帰を目指し中!
3
自ら命をたった方々のご家族の悲痛な叫びがつまっている。いじめの内容が非常に多く、読んでいて苦しいが現実から目を背けるわけにはいかず、最後まで読んだ。自ら死を選ばざるをえない状況におかれた方の気持ちと残されたご家族の気持ち。第三者だが、どちらもつらい。少しでも自死と悲しむご家族が減る事を心から願う。2012/09/24
Humbaba
2
何をしたとしても、死者は帰ってこない。一体どのような理由で自分で帰らぬ人となる選択をしたのか。そのことを直接言葉で確認することもできない。自分の接し方が悪かったのか、自分の育て方が悪かったのか。直接的に自分を責める人はいないが、だからこそ自分自身が自分を苛む。2014/08/02
みゆーり
2
自殺という言葉と自死という言葉の違いに改めて気付き、これからは自死という言葉を使おうと思った。自死遺族の想いが込められた一冊。自死を考えている人は、こんなにも悲しむ人がいるという現実を知ってほしい。ただ、生きていてくれたらいいんだということを。遺族の方たちの気持ちがすごく伝わってきて、何度も泣きそうになりながら読み終えました。2012/12/21