目次
1 国土の特徴と風土
2 特色豊かな都市と地域
3 アラブ民族主義の目覚め―共和制の成立
4 独裁への道
5 エジプト革命
6 宗教
7 生活
8 社会
9 大衆文化
10 経済
著者等紹介
鈴木恵美[スズキエミ]
1971年静岡県生まれ。東京外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業、東京大学総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。中東調査会研究員を経て、2008年より早稲田大学イスラーム地域研究機構主任研究員。専攻・専門、地域研究(中東)、近現代エジプト政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kanaoka 57
5
エジプト旅行前の購読。出版は、2011年1月25日革命(アラブの春)の翌年で、民衆革命後の世界についての前向きな言及が多い。しなしながら、さらに翌年の軍事クーデターで揺り戻しが起こり、現在までシーシー政権体制が続いている。エジプトは、私のバックパッカー初体験の地です。1989年の事。本書の内容は、今から10年以上までのもので古さを感じさせますが、1989年の記憶を持つ私にとっては、本書の内容も20年以上経過後の世界であり、貧困から脱し経済的に発展した、豊かで近代的な、大きく変化した国の姿に見えます。2025/03/24
hirayama46
3
現代エジプトの政治や社会情勢を中心に、地理的な話や文化的なトピックもあり、一冊で広く知識が受けられるシリーズなのですね。2024/12/25
てら
2
エジプトの勉強2024/02/10
むとうさん
1
ムバラク退陣からもう2年弱。まだまだあまり先が見えない状況だけど、この本を読むと、いろんな先送りにされがちだった課題が一気に表面化してきて収拾がつかなくなっているという印象がある。例えば公企業の存在感が大きかったり、日常物資の(社会保障政策の一環としての)価格統制が強かったりと、経済面でもある種の独裁だったからこそのシステム。この辺を「民主的」に解決するのには相当な時間がかかりそうだ。あと意外と資源国だったので驚いた。他の産油国組が強すぎて霞んでるのか。そうなると経済的には典型的なオランダ病だよねぇ。2012/12/19
co1024
0
まずはエジプトのことを研究している日本人がこんなにたくさんいることに驚いた。しかも堅いテーマから現代の芸能関係まで幅広い。出版されたのは4年近く前であり、その間にモルシー政権が成立しそしてクーデターによりまた軍事政権に戻っている。また新しいテーマを付け加えた改訂版を読んでみたい。出稼ぎ労働者が外貨獲得に大きなポーションを占めていることは今年の訪問で痛感したし、街中の露天商が900万人もいることに驚くとともに納得した。アタバを初めとして単なる交差点でも懸命に働く彼らに感心したものだ。2016/12/16