児童養護施設の子どもたちの生活過程―子どもたちはなぜ排除状態から脱け出せないのか

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  • サイズ A5判/ページ数 278p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750334899
  • NDC分類 369.4
  • Cコード C0036

内容説明

本研究では、児童養護施設における長期的なフィールドワークを通して、施設で暮らす子どもとともに生活を形成する援助実践者の日常を描いていく。なぜ、子ども時代に社会福祉の介入があるにもかかわらず、退所後には再び排除の状態におかれるのか。子どもは、自身の状態像をどのように捉え、社会のなかで援助者とともにいかにして生活を立て直していくのだろうか。子どもは、どのような将来展望をもっているのだろうか。子ども自身に直接話を聞くと同時に子どもたちの生活過程を動態的に捉え、子どもと援助者との相互作用を参与観察し分析する。

目次

序章 研究目的および研究枠組み
第1章 実証的研究の方法
第2章 児童養護施設における「脱出」過程の包括的分類
第3章 施設の入所局面および退所局面
第4章 施設での生活過程
第5章 施設で生活する子どもと援助組織
終章 児童養護施設を基点とした脱出
補章 イギリスにおける社会的排除への対応策―要養護児童への政策および援助実践

著者等紹介

谷口由希子[タニグチユキコ]
1979年生まれ。2004年中京大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。2011年日本福祉大学大学院社会福祉学研究科博士後期課程修了。博士(社会福祉学)。2005年から日本福祉大学21世紀COEプログラムCOE研究員を経て日本福祉大学福祉社会開発研究所研究員。日本福祉大学非常勤講師。専攻は社会福祉学、子ども家庭福祉。社会福祉士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゆう。

32
様々な理由で親などと一緒に暮らすことが困難になった子どもたちが生活する場が児童養護施設です。そうした家庭の背景には貧困や社会的排除といった社会問題があり、そこからの脱出が大切な援助実践ともなります。しかし、施設という社会福祉としての介入がありながらも、退所後が再び排除の状態に置かれていく問題がとても深刻です。その実態の援助の方向性をフィールドワークを通して明らかにしようとしたのが本著の特徴であり意義でもあると思います。重要な問題提起をしていると思いました。2017/06/07

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