内容説明
「責任能力あり・なし」の議論を超えて、社会が“罪”と向き合うための公正なまなざしの意味を、鑑定経験豊かな精神科医がやさしく説く。
目次
序章 精神鑑定医の必要条件
第1章 起訴前鑑定
第2章 公判鑑定と私的鑑定
第3章 訴訟能力
第4章 責任能力の鑑定
第5章 情状鑑定
第6章 受刑能力と医療観察法
第7章 少年事件の精神鑑定
第8章 自閉症スペクトラム障害の精神鑑定
著者等紹介
高岡健[タカオカケン]
精神科医。1953年、徳島県生まれ。岐阜大学医学部卒。岐阜赤十字病院精神科部長などを経て、阜岐大学医学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トモ。
7
精神鑑定って時々聞くけど、結局どんなことをやっているのか気になって借りました。日本では責任能力だけについて注目される傾向がありますが(精神衰弱で責任能力がないので無罪、みたいな)それ以外の方がいろいろと大切なのだなぁ、という大雑把な感想です、すみません。精神科医が精神鑑定を請け負っているそうですが、著者さんみたいにしっかりと精神鑑定のポイントを踏まえて実施している人ってどれだけいるのやら?と疑問に思うところもあり。実施している人には読んでほしい一冊です…ってそんな知り合いいませんけども。2016/02/17
チェリ
4
刑法と刑事訴訟法による「心神喪失」の定義の違いや、措置入院と医療観察法の関係、自閉症スペクトラム障害がどうとらえられているかなど、興味をもって一気に読みました。単なる解説書ではなく「新たに救急入院(仮称)を」など著者の視点や考えが盛り込まれているからでしょう。読みやすいので、精神鑑定に関心ある方ならどなたにもお勧めできると思います。2012/05/29
えび
0
医観法や精神鑑定について、Dr視点から知れた。難しいけど。責任能力以外にも色々な鑑定の視点がある。2017/07/04