内容説明
第1部では、トルコ、EUの他に、インドネシア、フランス、アメリカ、南アフリカにおける一神教において、「何が共存を妨げているのか」についての事例が紹介されている。第2部と第3部は、ユダヤ教、キリスト教、イスラームにそれぞれ深くコミットしている研究者による、各一神教において「共存を妨げているもの」についての分析と、それを踏まえての「共存に向けての考察」。
目次
1 世界で何が起こっているか(ムスリム社会における世俗主義の不寛容―トルコのスカーフ問題から考える;ヨーロッパの統合とイスラーム―境界領域としてのトルコが直面する諸課題;イスラームと西欧近代科学とは共存可能か―進化論を中心として;「テロリスト」の来歴―インドネシアにおける武装闘争派の思想と行動;フランス共和国を棄てるユダヤ人たち―フランス発、新しい「アリヤー」の動向;アメリカの原理主義における聖書理解―「聖書の無謬性」という主張;アパルトヘイト廃止後の南アフリカと宗教的原理主義―多元主義的国家における真正性の欲求)
2 各宗教に見る共存の可能性(イスラームの理性主義と他者との共存―思想史の課題を考える;イスラームにおける共存を妨げるもの―カリフ制、「イスラームの家」の再興による共存の実現を目指して;ハンチントンの『文明の衝突』を読む―ユダヤ学と文明論の間で考える「共存」を妨げるもの;生命、生態学、神学―神・人・宇宙的タオのエキュメニズムに向けて)
3 他宗教との共存に向けて(二十一世紀のイスラームとキリスト教―対立か共存か;「キリスト教世界」において何が共存を妨げてきたのか―「宗教の神学」の現状と課題;現代世界における文化的共生と宗教の役割―イスラームの視点から)
著者等紹介
森孝一[モリコウイチ]
同志社大学神学部教授、一神教学際研究センター長。1946年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。バークレー神学大学院連合(Graduate Theological Union)博士課程修了(Th.D.)。専門はアメリカ宗教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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