内容説明
深刻な社会的、国家的問題となっている子ども虐待。対応には多くの分野が関わり多角的なアプローチがとられているが、専門家だけでなく、一般市民も真摯に考えていくことが必要である。本書では、日本における子ども虐待の歴史や実態、対応の現状や課題、さらに子ども虐待に近接する諸問題まで、子ども虐待問題を総合的に取り上げる。一般の方々が子ども虐待の全体像を理解できるだけでなく、専門家もあらためてグローバルな視点を得る契機となるだろう。
目次
第1部 子ども虐待の理解と援助(子ども虐待とは;子ども虐待対応の歴史;虐待がもたらす影響;子ども虐待の発生を防ぐ取り組み;早期発見と対応システム;虐待を受けた子どもへの治療的援助;性的虐待への対応と課題)
第2部 子ども虐待防止とそれに関連する諸問題(子どもの虐待死を考える;援助者のとまどいと悩み;多分野協働における課題;児童養護施設と里親;インターネットと子どもたち;子どもを取り巻く環境)
子どもにやさしい社会を築こう―「子ども虐待」予防のために
著者等紹介
小林登[コバヤシノボル]
子どもの虹情報研修センターセンター長。東京大学名誉教授、国立小児病院名誉院長、甲南女子大学国際子ども学研究センター名誉所長、ベネッセ次世代育成研究所所長&チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)所長。東京大学医学部医学科卒業。医学博士。東京大学医学部(小児科学)教授を経て、国立小児病院小児医療研究センター初代センター長。87‐96年国立小児病院院長。その間臨時教育審議会、中央薬事審議会、人口問題審議会等委員、また日本小児科学会理事、国際小児科学会会長など多くの政府委員、学会役員を務めた
川崎二三彦[カワサキフミヒコ]
子どもの虹情報研修センター研究部長。京都大学文学部哲学科卒。京都府宇治児童相談所相談判定課長を経て、平成19年度より現職
増沢高[マスザワタカシ]
子どもの虹情報研修センター研修課長兼研究課長。千葉大学大学院教育学研究科教育心理修士課程修了。社会福祉法人横浜いずみ学園副園長を経て、平成14年度より研修課長として勤務。平成19年度より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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