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障害学入門―福祉・医療分野にかかわる人のために

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  • サイズ A5判/ページ数 270p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750328546
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0036

目次

第1章 なぜ障害を学ぶのか?さまざまな解釈のはじまり
第2章 コミュニティケアの問題点と自立生活
第3章 イギリスとアメリカの法制度
第4章 「生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)」と「自立」の意味は何か?
第5章 安楽死と新しい優生学
第6章 ディスアビリティの政治学
第7章 障害の調査
第8章 保健医療と障害
第9章 ディスアビリティを生じさせない環境
第10章 これからの方向性

著者等紹介

ジョンストン,デビッド[ジョンストン,デビッド][Johnstone,David]
ランカシャー州エッジヒル大学社会心理学部に所属し、障害・地域学(Disability and Community Studies)コースの責任者であり、障害学の科目担当教員である。また、学生サービス部門の障害学生アドバイザーでもある。これまで、イギリス及びヨーロッパでの中等・高等教育機関にて働いてきた。現在、エッジヒル大学の学生サービス部門では障害のある学生の支援を行っており、イギリスでの関連カンファランスにおいてファシリテーターをするなど、一貫して高等教育における障害学生支援を行っている。ハンガリー、スロバキア、チェコ共和国の高等教育における障害学生に対するサービス展開の調査、また、エッジヒル大学とスウェーデンのカールスタッド大学の教育に関する比較研究などを行っている

小川喜道[オガワヨシミチ]
神奈川工科大学創造工学部教授。1972年慶應義塾大学法学部卒業後、神奈川県総合リハビリテーション事業団に勤務。1995‐96Postgraduate Diploma of Community Based Rehabilitation/Community Disability Studies,University of Londonを修了

於保真理[オホマリ]
神奈川工科大学非常勤講師、日本社会事業大学非常勤講師、関東学院大学非常勤講師、JR高等看護学園非常勤講師。1984年岡山大学薬学部卒。1996年日本社会事業大学大学院博士前期課程修了、現在、同大学院博士後期課程在籍中。日本障害者協議会政策委員

曽根原純[ソネハラジュン]
翻訳家。1976年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、1978年日本社会事業学校研究科卒業。現在、金融機関にて資料関係の翻訳に従事するかたわら、自らが当事者の障害者関係の翻訳にもかかわる。「もっと優しい旅への勉強会」副代表

高橋マリア美弥子[タカハシマリアミヤコ]
通訳業・翻訳業(タイ語・英語)。亜細亜大学大学院経済学研究科経済学専攻修士課程修了後、平和中島財団奨学生としてタイ国立シナカリンウィロット大学に留学・研究。その後、タイのバンコク病院(Bangkok Hospital)にて医療通訳として勤務。現在日本在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

保健、福祉、医療を学ぶ学生を対象として書かれたイギリス障害学の入門書。自立生活、生活の質、優生学など障害(学)をめぐるさまざまな論点を整理しながら、障害学という学問が何を問題とし、何をめざしているのかを明らかにする。

 翻訳書刊行にあたって
 第2版にあたって
 はじめに

第 1 章 なぜ障害を学ぶのか? さまざまな解釈のはじまり

第 2 章 コミュニティケアの問題点と自立生活
第 3 章 イギリスとアメリカの法制度
第 4 章 「生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)」と「自立」の意味は何か?
第 5 章 安楽死と新しい優生学
第 6 章 ディスアビリティの政治学
第 7 章 障害の調査
第 8 章 保健医療と障害
第 9 章 ディスアビリティを生じさせない環境
第10章 これからの方向性

 付録
 文献
 索引
 イギリス障害関連年表


翻訳書刊行にあたって(一部抜粋)


(…前略…)

 本書は、保健サービスあるいは社会サービスに関連する学生を対象とした障害学のテキストとして書かれている。障害学が哲学や社会学、政治学と深くかかわることは当然であるが、障害に直接的にかかわる医療、保健、福祉分野に働く人材育成のコースにおいて、どのように障害をとらえるかは、非常に重要な課題である。
 著者のデビッド・ジョンストンは、本書を通してこれらの分野に学ぶ学生に対して次のことを期待している。

■学部で専門性を高めるために、障害者の「生活の質」にかかわる要素を探求、分析すること
■イギリス内外において障害者に対する「権利」の出現について調査すること
■障害者自身による、あるいは障害者のための団体の強みと弱点を明らかにすること
■障害者に対する個人的抑圧、あるいは制度上の抑圧の例、そして「サクセス・ストーリー」を挙げること、そして、教育や雇用の場面においてそれらはどのように克服されてきたかを例示すること
■インクルーシブな地域の発展において、障害者と非障害者がどのように協働できるかを提案すること

 これらのために、自ら疑問点を上げ、独自の研究方法を見出すことを求めている。したがって、福祉・医療・保健分野に学ぶ学生にとどまらず、カリキュラムやシラバスを検討している教員、また、現場で働く専門職の人々にも役立つものと確信している。

(…中略…)

 なお、本書は10章にわたりそれぞれのテーマを掲げ、ある程度独立した内容を展開している。しかし、これらのベースにはイギリスの障害をめぐる政策的経過あるいは障害者団体の運動背景が存在する。そこで巻末にこれらの年表を示し、各事項に本書で扱われているページ数を付すことでイギリス障害学の経緯を時系列でとらえようと試みる読者の参考に供することにした。
 ところで、本書の初版は1998年であり、改訂第2版が2001年に発刊されている。実は、小川が初版発刊当時に手に入れ、その後に急遽全訳したのが於保真理である。しかし、それを逐語検討するはずであったが、時が過ぎてしまった。その後に改訂版が発行されたが、初版と対比したところ、数え切れない加筆修正がなされていたため、一からの翻訳作業となってしまった。そのため、翻訳にあたって関東学院大学の麦倉泰子、翻訳家・曽根原純、通訳業・高橋マリア美弥子が加わった。幸いなことに、於保の下訳をもとにして、それぞれの専門分野に沿って再訳出することができた。また、翻訳作業を通して、用語の使い方や表現についてのディスカッションをするなど意義ある機会を得ることができた。
 さて、本書のタイトルに“イントロダクション”とあるにもかかわらず、内容はかなり専門的であり、用語もむずかしく、言い回しもわかりづらいところが散見された。訳案については、会合を重ね、メールでのやりとりも行ったが、適訳となっていない部分も残っている。読者は、若干集中力をもって読んでいただくことになるかもしれない。
 それから、障害学を概観する上で関連する基礎的な知識も求められるため、不十分とは思われるが若干の注、解説を加えている。それらを参考に読み進んでいただければ、少なくともイギリス障害学の課題とするところを理解していただけるのではないかと考えている。

(…後略…)