世界の教科書シリーズ
イタリアの歴史「現代史」―イタリア高校歴史教科書

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  • サイズ A5判/ページ数 459p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750328027
  • NDC分類 237
  • Cコード C0322

出版社内容情報

イタリア高等学校で使用される歴史教科書の邦訳。世界史の中の一環としてイタリア史を位置づけ記述する、原書三巻の内の現代史部分を本書では訳出している。イタリア全体を覆う過去の称賛といった歴史修正主義を排し史実に接近する方法論獲得を目指す。

 凡例
 歴史地図

第1部 大産業と帝国主義の時代:1870-1900年

第1章 資本主義体制の発展と労働者の政治的組織化
 1.1 第二次産業革命
 1.2 大量移民
 1.3 産業の集中化と工業労働の新たな組織化
 1.4 周期的な危機
 1.5 実証主義と科学
 1.6 カール・マルクスと資本主義体制批判
 1.7 第一インターナショナル
 1.8 社会主義政党
 1.9 キリスト教社会運動
 参考文献
第2章 政治的平等と社会問題
 2.1 歴史的な、そして現今の大問題:政治的平等
 2.2 ビスマルクから「新航路(Neue Kurs)」までのドイツ
 2.3 保守主義共和制から急進派の勝利へ至るフランス
 2.4 イギリスにおける自由主義者、保守主義者、労働党員
 参考文献
第3章 産業経済領域への新参者:日本、イタリア、ロシア
 3.1 後発諸国における産業化
 3.2 日本のケース:上からの革命
 3.3 自由主義左派、保護貿易主義とイタリアの産業化
 3.4 ロシア:専制政治と産業化
 参考文献
第4章 19世紀末の帝国主義による植民地主義政策とヨーロッパ諸国間関係
 4.1 植民地主義の新たな波:原因と前提条件
 4.2 アフリカとアジア、最初の新植民地獲得の一つ
 4.3 アフリカとアジアの分割
 4.4 キューバ問題に起因するアメリカ-スペイン戦争
 4.5 ビスマルクの対外政策とフランスの孤立
 4.6 三国同盟
 4.7 ビスマルク体制の危機からイギリス-フランス協商“entente cordiale”まで
 参考文献

第2部 20世紀開始から大戦まで

第5章 民主主義の困難な歩み
 5.1 「ベル・エポック」の文化
 5.2 労働者の連帯主義、社会問題と民主主義の成果
 5.3 女性解放運動
 5.4 ヨーロッパとアメリカにおける政治改革と社会立法
 5.5 ジョリッティ時代のイタリア
 参考文献
第6章 20世紀初めの革命とナショナリズム
 6.1 権威主義体制に対する民主主義の攻勢と革命運動
 6.2 1905年のロシア革命
 6.3 ペルシャ、トルコ、中国、メキシコ
 6.4 ナショナリズムの反撃:イデオロギー的前提
 6.5 イタリアにおけるナショナリズム
 参考文献
第7章 大戦とロシア革命
 7.1 切迫した悲劇
 7.2 戦争の第一段階
 7.3 イタリアの参戦
 7.4 1916年のオーストリア・ドイツの攻撃
 7.5 「国内戦線」
 7.6 アメリカ合衆国の参戦
 7.7 1917年:敗北主義、命令拒否と反乱のエピソード
 7.8 ロシア革命
 参考文献
第8章 終戦と平和条約
 8.1 戦争継続と外交上のイニシャティブ、カポレットとブレスト・リトフスク平和条約
 8.2 同盟国の敗北
 8.3 平和条約
 8.4 ソヴィエトのロシア、戦時共産主義と世界革命のユートピア
 参考文献

第3部 自由主義の変容とファシズムの到来

第9章 自由主義と民主主義の間:列強の政治システムにおける緊張と変化
 9.1 第一次大戦後の社会、経済、文化
 9.2 植民地の人々の解放運動:中国、インド、インドシナ、中東、エジプト
 9.3 イギリス、フランス、アメリカの経済および政治の安定
 9.4 ドイツの民主主義的経験:ヴァイマル共和国
 参考文献
第10章 ファシズム
 10.1 イタリア自由主義国家の危機
 10.2 ローマ進軍、ムッソリーニ政権獲得
 10.3 マッテオッティ事件、特別立法と自由の抑圧
 10.4 経済政策とファシズム体制の強化
 参考文献

第4部 1929年の危機から第二次世界大戦まで

第11章 大恐慌、アメリカ合衆国における民主的改革およびドイツにおけるナチズム
 11.1 ウォール街株式市場の暴落と大恐慌の始まり
 11.2 フランクリン・デラノ・ローズヴェルト:「ニュー・ディール」政策
 11.3 経済危機と政治危機、ドイツにおけるナチズムの出現
 11.4 ナチス体制の機構
 参考文献
第12章 スターリン主義とソヴィエトの経済計画
 12.1 ソヴィエト連邦 ネップからレーニンの死まで
 12.2 スターリンは彼の計画を命じた:一国社会主義
 12.3 五カ年計画
 参考文献
第13章 イタリアのエチオピア占領とスペイン内戦
 13.1 イタリアの反ファシズム
 13.2 ヨーロッパにおけるファシズムの展開
 13.3 ファシズム体制、経済危機およびエチオピア征服
 13.4 フランスにおける人民戦線
 13.5 スペインにおける内戦
 参考文献
第14章 第二次世界大戦
 14.1 開始
 14.2 ポーランドおよびフランスの崩壊
 14.3 イタリア参戦
 14.4 イギリスの抵抗
 14.5 ナチスのソ連攻撃、日本およびアメリカの参戦
 14.6 1942-43年の転換、イタリアにおけるファシズムの崩壊
 14.7 レジスタンス
 14.8 連合軍の勝利
 参考文献

第5部 再建と冷戦期の大変化

第15章 冷戦のはじまり
 15.1 戦後の困難と対立
 15.2 ソヴィエト連邦
 15.3 西ヨーロッパにおける共産党
 15.4 共産主義封じ込め政策
 参考文献
第16章 マーシャル・プランと再建
 16.1 マーシャル・プラン、コメコンおよびヨーロッパ経済協力の第一歩
 16.2 北大西洋条約、NATO、ブレトン・ウッズ協定
 16.3 西ヨーロッパにおける再建:ベルギー、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ
 16.4 日本の再建
 16.5 両ブロック内の抑圧と差別、朝鮮戦争
 参考文献
第17章 植民地体制の凋落
 17.1 中国革命
 17.2 非植民地化
 17.3 イスラエルとパレスチナ問題
 参考文献
第18章 緊張緩和の課題と社会発展の新たな要求
 18.1 スターリン主義の糾弾
 18.2 ソ連圏における改革と解放運動の抑圧、ハンガリー革命
 18.3 宇宙の支配:科学技術の発展における転換
 18.4 教皇ヨハネス23世と第二ヴァチカン公会議
 18.5 ヨーロッパ統合主義と発展
 18.6 キューバにおけるミサイル危機
 18.7 J・F・ケネディのアメリカと公民権問題
 18.8 フルシチョフの失脚
 18.9 ヴェトナム戦争と1968年の動き
 参考文献
第19章 中国における毛沢東主義、世界の南北
 19.1 「文化大革命」から毛沢東の死までの中国
 19.2 世界の南北、原料問題
 19.3 キプール戦争と石油危機
 19.4 キャンプ・デーヴィッドの合意とエジプト-イスラエルの分離和平
 19.5 イラン革命とイスラーム原理主義
 19.6 ラテン・アメリカ:軍事体制とチリにおける社会主義の実験
 参考文献
第20章 ヴェトナム和平から緊張緩和の危機まで
 20.1 ニクソンからカーターまでのアメリカ
 20.2 ソ連体制の停滞
 20.3 改革と抑圧にゆれる東ヨーロッパ、チェコスロヴァキアへのソ連の介入
 20.4 人権とヘルシンキ会議
 20.5 ソ連の拡張政策と緊張緩和の危機
 参考文献
第21章 西洋世界および日本における民主主義の展開
 21.1 中道左派からテロリズム、国民の連帯に至るイタリア
 21.2 フランスおよびイギリスにおける政治的安定
 21.3 ポルトガル、スペインおよびギリシャにおける独裁体制の終焉
 21.4 「ウェルフェア・ステート」とマーガレット・サッチャーの新自由主義
 21.5 日本およびアジアにおける新興工業国
 参考文献

第6部 現代世界の諸問題と諸傾向

第22章 共産主義体制の崩壊とドイツ統一
 22.1 ミハイル・ゴルバチョフの改革
 22.2 ソ連とアメリカおよびヨーロッパとの諸関係の変化
 22.3 東ヨーロッパにおける民主主義革命
 22.4 中国における自由化運動:天安門広場の集会と鎮圧
 22.5 ドイツの再統一
 22.6 ソ連の終焉
 参考文献
第23章 相互依存、グローバリゼーションおよびヨーロッパ統一
 23.1 相互依存、多様性および矛盾
 23.2 豊かな社会の諸問題と不均衡
 23.3 科学の発展と技術革新
 23.4 二極対立の終焉後のアメリカ、国際連合および紛争地域、9月11日のテロ
 23.5 エリツィンからプーティンまでのロシア
 23.6 EUの進展
 参考文献

 あとがき
 人名索引
 イタリア各州と州都
 ロザリオ・ヴィッラリの略歴と業績


あとがき (村上義和:一部抜粋)

(…前略…)

 本書は、凡例に記したように、R. Villari

Sommario di Storia

目次

第1部 大産業と帝国主義の時代:1870‐1900年
第2部 20世紀開始から大戦まで
第3部 自由主義の変容とファシズムの到来
第4部 1929年の危機から第二次世界大戦まで
第5部 再建と冷戦期の大変化
第6部 現代世界の諸問題と諸傾向

著者等紹介

ヴィッラリ,ロザリオ[ヴィッラリ,ロザリオ][Villari,Rosario]
1925年7月19日、バニャーラ・カラブラBagnara Calabra(レッジョ・カラーブリア)に生まれる。フィレンツエ大学、メッシーナ大学で学んだ後、メッシーナ大学、フィレンツエ大学、ローマ「サピエンツア」大学で近代史を教える。国外では、ソルボンヌ大学(フランス)、マドリード大学、バリャドリード大学(以上スペイン)、オックスフォード大学(イギリス)、レディング大学、シカゴ大学、バークレイ大学、サンディエゴ大学(以上アメリカ)で講義、セミナーを担当。現在、ローマ「サピエンツァ」大学I’Universit´a di Roma La Sapienza 名誉教授。1990年、アカデミア・デイ・リンチェイI’Accademia dei Lincei会員に選ばれる。1990‐1995年、ヴィアレッジョ文学賞審査委員会la Giuria del Premio Letterario Viareggio委員長。1996‐2000年、全国歴史研究者協議会la Giunta Centrale per gli Studi Storici委員長。1998‐2002年、歴史教育放送RAI Educational per la storiaの顧問。1954‐1960年、ジョルジョ・アメンドラGiorgio Amendola、マリオ・アリカータMario Alicata、フランチェスコ・デ・マルチーノFrancesco De Martinioが指導する“Cronache Meridionali”誌の編集に参画。1976‐1979年、下院議員

村上義和[ムラカミヨシカズ]
1941年神奈川県生まれ。早稲田大学卒、早稲田大学大学院博士課程単位取得退学。岩手大学、静岡大学、東京慈恵会医科大学で教鞭をとり、2006年退職

阪上眞千子[サカガミマチコ]
1967年奈良県生まれ。大阪大学法学部卒、大阪大学大学院法学研究科博士課程修了、博士(法学)。2000‐01年にイタリア政府給費留学生としてフィレンツェ大学にて研究。龍谷大学、大阪経済法科大学、立命館大学、京都学園大学など非常勤講師(西洋法政史)を経て、2008年4月より、名古屋外国語大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ユーディット

4
イタリアの高校生はこんなにも頭がいいのか?と言いたくなるハイレベルな内容。どう考えても日本人には高校生はおろか大人でも読める人が少ないと思える単語使い。さらに固有名詞に対する知識を要する。分厚い本書は近現代史でこの他に古代と中世がある。最初の地図だけでも十分参考になるし、日本について書かれた部分など大変お勧め。世界を知るため、このシリーズは気にしているが中学生の教科書も出ている。2015/03/18

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