目次
1 ルーマニアの特徴
2 地理・生活・文化
3 言語・宗教・国民性・人物
4 歴史・政治
5 ルーマニア社会の変容
6 経済
7 ルーマニアと日本
著者等紹介
六鹿茂夫[ムツシカシゲオ]
1952年生まれ。静岡県立大学大学院国際関係学研究科・教授。上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻修士課程修了(国際学修士)。ブカレスト大学大学院法学研究科博士課程修了(法学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
76
ルーマニア王国の独立は1881年。日本では明治維新の頃。ローマ人の国という国名をつける程古代ローマに親しみを持つ。「狭間の地政学」でトルコ帝国・ロシア帝国・オーストリア帝国と西欧列強から国を守ってきた。「スラブの海に浮かぶラテンの孤島」と呼ばれるようにルーマニア語はラテン語起源。国民性は、ラテンの明るさと運命論的精神構造で諦めやすく狡賢い。バラーダ「ミオリッツァ」で「死はこの世の花嫁。その婚礼により人は自然と一体になる」という世界観を持つ。でもやはり、コマネチとハジとO-Zone「恋のマイアヒ」でしょー。2021/02/11
えそら
3
ルーマニアについての地理文化国民性歴史経済その他諸々を広く浅く概説している本。「そこんとこをもう少し詳しくお願いします……!」と思わずにはいられない。とはいえこの国について書かれた本は少なくて貴重。有難い。編著者の六鹿茂夫先生の文章が簡潔で読みやすかったので、巻末のブックガイドも参考に探そうと思った。2017/09/29
Mipo
2
チャウシェスク政権のことを知りたくて読んだのだけど、ほかにも知らないことがたくさんあって読めてよかった。国の成り立ちとか言語学からの視点の記事に惹かれた。よく考えれば、高校の世界史ではルーマニアの政変の記述すらほとんど書かれていなかったと思う。2007年刊行。2023/07/08
kk
2
ある国の概要を政治経済文化ほか、とにかくざっと多角的に勉強するという入門目的での読書にこのシリーズは最適。ルーマニア編も例外にもれず、読後ちょとだけ詳しくなれた気がする。2014/09/10
たろーたん
1
ルーマニアと言えば、ドラキュラ、コマネチ、チャウシェスクだ。このドラキュラのモデルとなったのが、ヴラッド・チェペシュだ。彼の最大の功績は、二度目の統治時代に当たる1462年にオスマントルコのスルタンであるメフメト二世をワラキアから撤退させたことらしい。この功績はロシアやドイツなど広くヨーロッパに知れ渡ったものの、彼の英雄としての功績以上に、敵や捕虜を処刑・拷問するその冷酷さや残虐嗜好が広まった。具体的には、ヴラッドは、敵の使節を串刺しにして、そのまま野ざらしにしておいたらしい。(続)2023/11/21