21世紀の平和学―人文・社会・自然科学・文学からのアプローチ (第2版)

個数:
  • ポイントキャンペーン

21世紀の平和学―人文・社会・自然科学・文学からのアプローチ (第2版)

  • 吉田 康彦【編著】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 明石書店(2005/10発売)
  • 【ウェブストア限定】サマー!ポイント5倍キャンペーン 対象商品(~7/21)※店舗受取は対象外
  • ポイント 120pt
  • 提携先に在庫がございます【僅少】
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    (※複数冊ご注文はお取り寄せとなります)
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫状況は刻々と変化しており、ご注文手続き中やご注文後に在庫切れとなることがございます。
    ◆出荷予定日は確定ではなく、表示よりも出荷が遅れる場合が一部にございます。
    ◆複数冊をご注文の場合には全冊がお取り寄せとなります。お取り寄せの場合の納期や入手可否についてはこちらをご参照ください。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 334p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750322056
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0030

出版社内容情報

米国の一極支配が進み、国連の機能低下が進行する中で、地球に「平和」をもたらす条件とは何か。哲学、社会学、文学、科学…。人類が今日まで蓄積してきた知見から私たちは何を学び取ることができるのか。


まえがき(吉田康彦)
序 章 平和学とは何か(岡本三夫)
第1章 新しい「平和」を考える
 1 近代西洋哲学における平和(鰺坂 真)
 2 平和と安全保障を問い直す(加藤 朗)
 3 文化人類学から考える平和(栗本英世)
 4 平和・人権・「持続可能な開発」教育(米田伸次)
第2章 パラダイムの転換をどうとらえるか
 1 国連は世界平和を守れるか(吉田康彦)
 2 大量破壊兵器拡散の脅威(吉田康彦)
 3 人権と平和(澤野義一)
 4 開発・人口とNGOの役割(池上清子)
 5 ジェンダーと平和(柳本祐加子)
第3章 地域紛争をどう解決するか
 1 地域紛争と平和構築の重要性――東ティモールの事例(山田 満)
 2 中東の戦争と平和の条件――イラク・パレスチナ問題の診断と処方箋(森戸幸次)
 3 東アジア共同体実現の課題(吉田康彦)
第4章 日本の近現代史と「平和」
 1 太平洋戦争終結と日本国憲法(澤野義一)
 2 日米安保体制と有事法制(澤野義一)
 3 被爆体験を風化させないために――ヒロシマ・ナガサキからの証言(田崎 昇)
第5章 自然科学と文学から考える「平

まえがき
 「平和学」は平和を希求し、実現するための価値志向型の新しい学問領域で、二〇世紀、特に第二次世界大戦後、欧米諸国で普及し、大学教育にも導入されるようになった。一九六九年、ノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥングが、平和の対極に「戦争」よりも広義の「暴力」をおき、貧困・差別などを「構造的暴力」と定義して以来、「平和学」の研究対象が広がった。その経緯は序章の岡本三夫教授の論文を参照されたい。
 平和学・平和研究が盛んになった理由は、1米ソ冷戦激化で世界大戦再発の危機感を人類が強めたこと、2冷戦構造崩壊後は地域紛争が頻発し、紛争予防・解決・再発防止の必要性が高まったこと、3ガルトゥングの定義が広く受け入れられて、人権・開発・環境などのグローバル・イシューズ(地球規模問題群)が研究対象となり、すべて「平和学」の枠組みで取り上げられるようになったこと、などである。
 日本でも、岡本教授の調査によれば、国公立・私立大学合わせて一五九校で「平和学」関連の講座が開講されており、年とともに増加の傾向にある。若い研究者も増えている。三〇年の実績を誇る日本平和学会には八〇〇人以上の研究者が入会し、春秋二回の研究大会上げ、考察している。これが本書の第一の特徴である。
 ポスト冷戦期の国際社会では、国家に代わるNGO(非政府組織)などの「地 球市民社会組織」の影響力を無視できなくなったことで、対人地雷全廃条約締結、国際刑事裁判所の設置、地球温暖化防止条約発効などで果たしている彼らの役割は目ざましいものがある。本書の第二の特徴は、これら国際システムにおける新しいアクターに注目し、それぞれ関連の分野で詳しく紹介している点である。
 第三の特徴は、方法論としての学際性にある。完璧は期しがたかったが、国際政治、国際法、国際関係論、地域研究、憲法論などの従来の社会科学的アプローチのほかに、人文科学・自然科学・文学の専門研究者の協力を得て学際的アプローチを試み、独立した章として扱った。第五章は、その成果の一端である。自然科学・哲学・文化人類学・文学などの分野で博士号をもつ研究者が「平和学」のために執筆に加わっている類書は、私の知る限り存在しない。その意味で、本書は平和研究の学際性を特に前面に打ち出した本邦初の試みである。

 本書は、私が大阪経済法科大学に着任して、二年前から澤野義一教授らとリレー講義課目として「平和学」を開講る。私は、自衛隊のイラク派遣には反対したが、PKO(平和維持活動)への全面的参加に賛成であり、いわゆる「国際貢献」を明記する形の改憲を主張している。こうした違いは他の筆者にもあてはまる。それぞれの研究分野で、真剣に平和を考え、論じているという点で、私たちは認識を共有しているのである。
 本書は当初、教科書だけを目指して大学出版部から刊行する予定だったが、明石書店の石井昭男社長が企画の意義を評価され、最近の情勢分析と研究成果を盛り込んだ啓蒙書・教養書として同社の出版目録に加えてくださった。日本と世界の平和を希求する一人でも多くの市民に広く読まれることを期待している。二〇〇四年四月初版刊行いらい好評を博し、このたび最新の動きを加筆して第二版を上梓する運びとなった。

二〇〇五年九月 第二版刊行に際して
吉田 康彦

内容説明

自然科学・哲学・文化人類学・文学などの分野で博士号をもつ研究者が「平和学」のために執筆に加わっている類書は、私の知る限り存在しない。その意味で、本書は平和研究の学際性を特に前面に打ち出した本邦初の試みである。

目次

序章 平和学とは何か
第1章 新しい「平和」を考える
第2章 パラダイムの転換をどうとらえるか
第3章 地域紛争をどう解決するか
第4章 日本の近現代史と「平和」
第5章 自然科学と文学から考える「平和」

著者等紹介

吉田康彦[ヨシダヤスヒコ]
1936年東京生まれ。東京大学文学部卒。NHK記者となり、ジュネーヴ支局長、国際局報道部次長などを歴任。1982年国連職員に転じ、ニューヨーク、ジュネーヴ、ウィーンに10年間勤務。1986―1989年IAEA(国際原子力機関)広報部長。1993―2001年埼玉大学教授。大阪経済法科大学教授(平和学、現代アジア論など担当)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

最近チェックした商品