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「君が代」の起源―「君が代」の本歌は挽歌だった

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750320373
  • NDC分類 767.51
  • Cコード C0021

出版社内容情報

「君が代」はほんとうに天皇賛美の歌なのか。「日の丸」の起源を万葉集までさかのぼり、挽歌としてのその本質を明らかにする。学校現場での強制が進むなかで、議論に一石を投じるユニークな「君が代」論。

序文 画期をなす「君が代」の本質の解明(山本晴義)
《第一部 対談篇》
「君が代」の源流をめぐって――「賀」の歌でなく「挽歌」であった(藤田友治+梅川邦夫+久保下多美子)
 一、「君が代」の経過と最近の情勢
 二、「君が代」の制定
 三、「君が代」挽歌論
 四、「君が代」の源流の歌
 五、古代人と現代人の死生観
 六、戦争で亡くなった人々への想い
《第二部 論文篇》
1 「君が代」の源流(藤田友治)
 一、「君が代」の由来
 二、「君が代」讃歌の二重構造
 三、入来神舞の構造
 四、生き続ける「石」・「珠」信仰
 五、鍾乳洞起源説
 六、「君が代」と教育
2 「君が代」考(溝口貞彦)
 一、「さざれ石の巌となりて」について
  1 問題の所在
  2 平安人の考え方
  3 歌詩の思想的背景
 二、この歌の基本的性格
  1 挽歌と賀歌
  2 用語の検討
  3 蓬莱山思想との結びつき
 三、その後の「君が代」をめぐる動き
3 「君が代」の二重構造――挽歌から讃歌へ(藤田友治)
 一、はじめに
 二、「君が代」の源流を訪ねて
 三、「君が代」の分析

あとがき

 「君が代」の歌詞はどこからきたのだろうか。その歌の源流を根本的に検討してみた。果たして、そもそも「祝い」の歌であろうか。われわれの先入観を問い質(ただ)してみた。
 「君が代」は『古今和歌集』巻七、「読み人しらず」にあるのはよく知られている。しかし、本書で明らかにしたように『万葉集』、『古今和歌集』をはじめさまざまな検討を重ね、研究してみると「君が代」はそもそも賀の歌ではなく、元来は死者を悲しんで、枢を挽くときにうたわれる「挽歌」であった。
本歌『万葉集』 挽歌
妹が名は 千代に流れむ 姫島の
子松が末に 苔生すまでに(二二八)
        が、歴史・哲学研究所にて各論文を読みこんだうえに対談をおこなったものである。
(中略)
 第二部は1の藤田論文を起点として、「君が代」の歌詞への問いと二重構造論を溝口氏が2で根本的に受け止められて挽歌論へ発展した画期をなすものである。さらに、3で藤田は「君が代」の源流と挽歌論を日本古代史上の謎が多い紀氏の歴史の解明とあわせておこなった。4の梅川論文は歴史・哲学研究所にて三年間、毎月行ってきた折口研究・『万葉集』の研究をまとめたもので、

目次

第1部 対談篇(「君が代」の源流をめぐって―「賀」の歌でなく「挽歌」であった(藤田友治+梅川邦夫+久保下多美子))
第2部 論文篇(「君が代」の源流;「君が代」考;「君が代」の二重構造―挽歌から讃歌へ;『万葉集』の死生観)

著者等紹介

藤田友治[フジタトモジ]
1947年大阪府生まれ。関西学院大学文学部卒業、立命館大学大学院文学研究科修士課程修了。大阪府立佐野工業高等学校・定時制課程日本史教論、大阪経済大学非常勤講師、アジア研究所(大阪経済法科大学)客員研究員、歴史・哲学研究所所長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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