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出版社内容情報
ADHD、反抗挑戦性障害、アスペルガー症候群というそれぞれ異なる診断のついた3人の子どもを持つ著者が、実体験と徹底した研究をもとに、ADHDと自閉症のつながりとそれを意識した臨床の重要性を指摘する。
刊行によせて(テンプル・グランディン)
著者まえがき
第1章 母親の使命――このつながりのどこがそれほど重要なのですか?
どうやってつながりに気づいたか
避けられる悲劇
自己イメージもしくはセルフ・エスティームの低さ
見逃される双極性障害
この先何をなすべきか
第2章 まずは定義から――自閉症スペクトラムと注意欠陥障害の間のかすかな境界線
自閉症とはどういう障害で、アスペルガー症候群とどう関係するか?
ADHDとは
自閉症というラベル
第3章 自閉症とADHDのどちらだろう――類似は偶然ではない
患者集団と診断法の類似点
僕、ぶきっちょなんだ:運動能力障害の類似点
触らないで!:感覚反応の奇妙さの類似点
類は友を呼ぶ:共存症の類似点
似た者同士:実行機能と中心的な障害の類似点
言っている意味がわかんないよ:コミュニケーション障害の類似点
どうして僕はみんなのように遊べないのだろう:社会性の障害における類似点
僕は駄目な子なんかじゃない、うま治療――外観
言語治療
行動、ソーシャル・スキルに対する治療とアプローチ
身体的アプローチ、療法
薬物療法
中枢神経刺激薬
抗不安薬
「ハイブリッド」薬
抗うつ薬
第8章 勝 利――ADHDと自閉症のある人々のユニークな功績と達成への賛美
共通して挙げられる有名人
脳への考察
結 論 新しい始まり
最近のメディアの傾向
あとがき
謝 辞
補遺A アメリカにおけるADHDと自閉症に関連する団体
補遺B ADHDと自閉症をより深く知るために:参考図書
解 説 田中康雄
索 引
本書の目的は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)と、広汎性発達障害(PDD)として知られている一連の障害との間の類似性を探ることです。自閉症の研究者であるローナ・ウィング博士と同じように、私もこれらの障害の違いは、臨床上の分け方と障害の重さの問題だと考えます。これらの障害が似た様相を持つこと、特に社会性の欠如が類似することを理解すると、私が手助けをしようとする人たちにとって利するところがあるように思います。これらの障害が関連を持つ可能性を視野に入れれば、臨床医は患者が一番必要としていることにより的確に対応できるのではないでしょうか。
本書の目的に沿って、ADHDと自閉症におこる一般的症状を記述するためいくつかの呼称を使用します。これらの呼称はそれぞれの専門家の間でも、「精神疾患の診断・統計マニュアル 新訂版(DSM―4―TR)」でも受け入れられているものです。自閉症スペクトラムともっとも密接に関連するADHDのタイプは、注意欠陥・多動性障害混合型(ADHD混合型)なので、私はもっぱらこのタイプについて考察しています。本書でADHDという包括的な用語を使っているときは、ADHD混合型を指します。また自閉症スペクトラムというときは、自閉症、くしている障害を覆い隠すものです。第二に、アスペルガー症候群を持つ人々は、私たちの文明と神の計画にとって不可欠な非凡な資質を備えています。この特異な才能は賞賛されるべきで、彼らの風変わりさは障害のなせる業であり、また、彼らを理解しない世界へ適応しようとする試みの現れであるとみなすべきなのです。
内容説明
本書の目的は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)と、広汎性発達障害(PDD)として知られている一連の障害との間の類似性を探ることである。これらの障害の違いは、臨床上の分け方と障害の重さの問題である。これらの障害が似た様相を持つこと、特に社会性の欠如が類似することを理解すると、手助けをしようとする人たちにとって利するところがあるだろう。これらの障害が関連を持つ可能性を視野に入れれば、臨床医は患者が一番必要としていることにより的確に対応できるだろう。
目次
第1章 母親の使命―このつながりのどこがそれほど重要なのですか?
第2章 ますば定義から―自閉症スペクトラムと注意欠陥障害の間のかすかな境界線
第3章 自閉症とADHDのどちらだろう―類似は偶然ではない
第4章 現行の診断法の問題点―ADHD診断法がいかに誤診へつながっているか
第5章 変わっていく自閉症の姿―幼児期から思春期までの発達段階
第6章 職業と人間関係―ADHDもしくはアスペルガー症候群を持つ成人
第7章 ADHDと自閉症の治療―外観
第8章 勝利―ADHDと自閉症のある人々のユニークな功績と達成への賛美
結論 新しい始まり
著者等紹介
ケネディ,ダイアン・M.[ケネディ,ダイアンM.][Kennedy,Diane M.]
CHADD(Children and Adults with Attention Deficit Disorder)の前州顧問委員。全米注意欠陥障害協会とアメリカ自閉症協会の長年にわたるメンバーでもあり、夫と3人の息子がそれぞれ違ったタイプの障害を持っている
田中康雄[タナカヤスオ]
1958年生まれ。児童精神科医。独協医科大学医学部卒業。国立精神・神経センター精神保健研究所児童・思春期精神保健部児童期精神保健研究室長を経て、現在北海道大学大学院教育学研究科教育臨床講座教授。日本児童青年精神医学会評議員、児童虐待の防止等に関する専門委員会(厚生労働省雇用均等・児童家庭局)委員、児童虐待防止対策治療・支援研究会委員(日本児童福祉協会)、小・中学校におけるLD、ADHD等の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン策定メンバー(文部科学省)等
海輪由香子[カイワユカコ]
1952年生まれ。東京都立大学人文学部人文学科卒業。翻訳業、心理学・歴史・評論などの分野
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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